１１０番通報をしていたタクシー運転手のスマートフォンを取り上げ、通話できなくしたとして、兵庫県警伊丹署は２０日、器物損壊の疑いでカラオケチェーン「ジャンカラ」を展開するＴＯＡＩの代表取締役の男（４３）＝京都市中京区＝を逮捕した。

　逮捕容疑は８月１２日午後２時１５分ごろ、大阪（伊丹）空港のタクシー乗り場付近で、男性運転手（５４）からスマホを取り上げて持ち去り、使えなくした疑い。容疑を認めている。スマホはまだ見つかっていないという。

　同署によると、男は空港から自宅に向かうため、タクシーを予約していたが乗り場に見当たらず、タクシー会社の窓口に向かうと、予約していた運転手がいたという。

　男は、家族が待っている乗り場までタクシーを移動するよう運転手に指示したが、規定で追加料金がかかるとして運転手が拒否。運転手がタクシーに乗ると男も後部座席に乗り込み、降りようとしなかったため、運転手が１１０番。この際、男はスマホを取り上げて逃走し、別のタクシーで帰宅したという。

　同署によると、付近の防犯カメラ映像などから同容疑者が浮上した。