昨年9月、姫路女学院高校(兵庫県姫路市豊沢町)ソフトボール部に所属していた女子生徒(16)が当時顧問だった男性教諭(40)=昨年10月に懲戒解雇=に顔をたたかれ、顎が外れるなどして重傷を負った問題で、兵庫県警は11日、傷害と暴行の疑いで、この元教諭を書類送検した。被害生徒が昨年10月に県警に被害届を出していた。
県警捜査1課によると、書類送検容疑は昨年9月24日午前、地区大会の会場となっていた同県上郡町にある高校のグラウンドで、1年生部員の女子生徒の頬を平手打ちし、全治約1カ月の外傷性開口障害を負わせた疑い。さらに翌25日にも同じ会場でこの生徒の尻を蹴った疑い。調べに「深く反省しています。被害者に対して本当に申し訳ない」などと容疑を認めているという。
同校などによると、元教諭は女子生徒がユニホームを自宅に忘れてきたことに激高し、平手打ちした後に「帰れ」「おまえなんかいらん」などと暴言も浴びせていた。生徒は顎が外れた状態で5時間以上、元教諭のそばに立っていたという。生徒は精神的なショックで登校できなくなり、昨年10月末に転校した。
生徒の母親は神戸新聞の取材に「娘は通信制の学校に通いながらアルバイトを始め、ようやく前を向きだしたが、まだスポーツを楽しめる精神状態ではない」と話し、「学校は娘の事件をきっかけに体罰を根絶してほしい」と訴えた。
同校は「(元教諭は)既に本校の職員ではないので答える立場にはありません」とコメントした。