2021年9月、兵庫県加古川市内の自動車整備工場で男性3人を切り付けたとして、殺人未遂や傷害の罪などに問われた同市の無職男(50)に対する裁判員裁判の論告求刑公判が24日、神戸地裁姫路支部で開かれた。検察側は懲役10年を求刑し結審した。判決は2月1日。
起訴状などによると、男は同年9月19日正午前、同市八幡町の自動車整備工場で、刃渡り約17センチの包丁で男性経営者ら3人の首を刺したり腕を切り付けたりしたとされる。
論告で検察側は、同年1月、男が同じ男性経営者に対する傷害などの罪で有罪判決を受け、執行猶予中だった点を指摘。「執拗に切り付けるなどして、危険かつ卑劣。再犯可能性も高い」とした。一方、弁護側は男が当時、自閉スペクトラム症の影響を受けていたと主張。殺意を否定し、情状酌量を求めた。