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130人の描いた魚が集まってできた大きな魚=三田祥雲館高校
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130人の描いた魚が集まってできた大きな魚=三田祥雲館高校
魚の絵を描いた(後列右上から時計回りに)東出陽飛さん、加地琴音さん、高山紗良さん、前田愛里沙さん、柿澤志耀さん=三田祥雲館高校
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魚の絵を描いた(後列右上から時計回りに)東出陽飛さん、加地琴音さん、高山紗良さん、前田愛里沙さん、柿澤志耀さん=三田祥雲館高校
魚の絵を描く上野ケ原特別支援学校の生徒(提供)
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魚の絵を描く上野ケ原特別支援学校の生徒(提供)
描き手の個性があふれるイラスト
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描き手の個性があふれるイラスト

 三田祥雲館高校(兵庫県三田市学園1)と上野ケ原特別支援学校高等部(大原)の生徒が描いた魚が集まり、1匹の大きな魚になった。両校は例年交流してきたが、新型コロナウイルス禍で機会が減ったため、作品を通じて心を通わせた。完成した絵はTシャツにプリントし、このほど開かれた高校の文化祭などで販売。売り上げは福祉団体などに寄付する予定という。(喜田美咲)

 白地のTシャツに、口先から尾にかけて赤から青のグラデーションになった魚が描かれている。130匹の群れが大きな1匹を形づくっており、絵本「スイミー」の世界を思わせる。

 濃いピンクが特徴的な深海魚や、黄色のドレスをまとったように背びれが長い魚。上野ケ原の生徒や教員約50人と、三田祥雲館の生徒会役員や運動部員約80人が手がけた。

 共同制作は、上野ケ原の授業で魚の絵を描いたのをきっかけに企画された。誰が描いたかすぐに分かるほど、絵の雰囲気は描き手に似ており、個性があった。両校は、学校を行き来して英語の授業を受けたり、一緒に芋掘りをしたりしてきたが、コロナ後は延期や中止に。離れていても心の交流ができるようにと、両校の教員が考案した。

 三田祥雲館からは生徒会のほか、硬式野球部のマネジャーや女子サッカー部員など四つの運動部が参加した。いずれの部も今年は入部者が大幅に減少。今回の取り組みを通じて、全校生や今後入学する中学生らに部活動を知ってもらい、入部を促す意味も込めた。

 男子アメリカンフットボール部3年の柿澤志耀(しょう)さん(18)は、オレンジだけでも濃淡を使い分け、うろこはピンクや紫で丁寧に仕上げた。女子ソフトテニス部3年の高山紗良さん(18)は、部活のメンバー全員と参加した。「個性的な魚を描く面白いチーム。入部したら絶対に楽しませます」とPRも忘れなかった。

 絵は5月中旬から2週間ほど募集。上野ケ原の美術教員らがデータ化し、色ごとに並べて完成させた。今月18、19日にあった三田祥雲館の文化祭では、Tシャツを1枚1800円で販売。60枚ほどが売れたという。今回は新型コロナの影響で外部からの来校者を招けなかったが、来年以降は外部に向け、両校一緒に販売することも検討している。

 また、三田祥雲館では、生徒らが今回のTシャツを着用し、中学生との合同練習や清掃などの地域活動に参加することも考えている。生徒会長の東出陽飛(はると)さん(17)は「二つの学校が力を合わせて一つの作品を作る機会ができてよかった。新型コロナが収束したら、顔を合わせて交流したい」と話した。

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