兵庫県の三田にゆかりのある10代、20代の絵画作品を集めた「三田市美術協会公募絵画展」が、さんだ市民センター(同市三田町)で開かれている。地域の文化活動の裾野を広げようと、今回初めて取り組んだ。部室の裏の風景や心の内面があふれ出した世界など、若者らしい自由な表現が並ぶ。7日まで。(喜田美咲)
市内在住、在学、在勤者を対象にテーマを決めずに募集し、中学1年生から24歳までの20人から25点が集まった。油絵やアクリル絵の具などで描かれ、サイズもさまざま。
スタンドの明かりがグラデーションなって部屋を照らす「冬の思い出」は、縦90センチ、横70センチに色が広がり、細部まで描き込まれている。棚に並んだテディベアや花瓶に挿された花の一つ一つに色を重ね、その柔らかさや温度感も伝える。
キャンバスをモニター画面に見立てたような「過去・邂逅(かいこう)」は、絵の上から画用紙を張り、立体感を出した。まっすぐにこちらを見つめる女性の前には「エラー」の文字。機械的な世界観とは対照的に、右脇には1輪の花が添えられている。ほかに、友人と見た夕日や路地裏の陰など、日常を切り取った1枚もある。
同協会はプロやセミプロの芸術家らで構成する。結成から34年となり、展示会などを続ける一方で、会員の高齢化が課題となっていた。
「三田に芸術文化を根付かせていくためにも、若いうちから挑戦できる環境をつくりたいと思った」と高橋栄子会長(72)。参加者の励みになればと会員11人が審査員となり、美術協会賞、優秀賞、奨励賞を選定した。画材購入の足しにしてもらうため、受賞者には賞金も贈ることにした。
審査を通して「制約を受けていない、素直な内面が描かれていて見応えがあった」と高橋さんは評価する。「感性があっても好きじゃないと、努力ができないと作品づくりを続けられない。展示を通して次のステップへ進んでほしい」
無料。午前10時から午後5時。最終日は午後3時までで、終了後に表彰式がある。
受賞者は次の通り。(敬称略)
美術協会賞=須田美南▽優秀賞=宮木咲和、荒木田房之助▽奨励賞=淺野太一朗、外山果鈴、樋口奈々子、竹本佳苗、山口真奈
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