女子硬式野球チームの兵庫ブルーサンダーズ（兵庫県三田市）は、椿梨央さん（２５）ら９選手の入団を発表した。モデルや俳優としても活躍する椿さんは「日本一スタイルのいい野球女子」のキャッチフレーズで、テレビ番組や人気ユーチューバーの動画に出演している。１５日に市内で会見に臨み「女子野球がもっと盛り上がるように、微力ながら貢献したい」と話した。（小森有喜）

　北海道出身で身長１７０センチ。小学４年から本格的に野球を始めた。女子軟式野球チーム「苫小牧ガイラルディア」に在籍していた２０１７年には、中心選手として全国制覇を達成。昨年にはテレビ番組の企画で新庄剛志さん（現日本ハム監督）と対戦する機会があり、三振に抑えた。

　ここ数年はチームに所属していなかったが「プレーすることで女子野球の発展に尽くしたい」と考えるようになり、野球ができる環境を求めていたところブルーサンダーズから声が掛かった。

　椿さんは、三田市内の選手寮や東京の自宅を行き来しながら、モデルや俳優の仕事もこなすという。１６日には早速、チーム練習に参加し軽快な動きを見せた。登録は外野手だが、内野手、投手など「オールラウンドに貢献したい」と意気込む。

　女子野球の魅力については「パワーとスピードは男性より劣るが、柔軟性と技術は負けない。チームの一体感や盛り上がりもすごい」と椿さん。また「かわいい女性たちが泥だらけになって、必死にやっているところが美しいと思う」とＰＲした。

　チームは高卒１、２年目の選手が中心で「一緒に練習しながら、選手として（自分を）鍛え直したい。目標は全国制覇」と力を込める。三田に来るのは初めてだといい「おいしいものや地域のことをたくさん知りたい」とも話した。

　椿さんの他、高卒１年目の選手８人が入団。東北や関東出身の選手もおり、球団のスポンサー企業で仕事をしながらプレーする。一宮彩華内野手（１８）＝同県西宮市出身＝は「苦手なことも一生懸命練習して試合に出たい」、阿部なこ投手（１８）＝宮城県出身＝は「一日も早くチームの戦力になりたい」と意気込みを語った。

新入団選手は次の通り。（敬称略）

投　手　瀬川朋花、阿部なこ、福村美和

捕　手　成田朝陽

内野手　境田茜、長堂みやび、三村莉、一宮彩華

外野手　椿梨央