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ステージ演奏を聞きながら食事が楽しめる=三田市学園4
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ステージ演奏を聞きながら食事が楽しめる=三田市学園4
「1人でやっていたら辞めていました」と仲間に感謝する平野さん=三田市学園4
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「1人でやっていたら辞めていました」と仲間に感謝する平野さん=三田市学園4
手作りのアクセサリーが並ぶ出店=三田市学園4
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手作りのアクセサリーが並ぶ出店=三田市学園4

 カルチャータウンにある三田まほろばブレッツァ(兵庫県三田市学園4)前で定期的に開かれるマルシェが好評だ。主催団体の代表は電気機器メーカーに勤める会社員。イベント企画は初めてだったが、地域を盛り上げたいとの思いに知人や学生が協力してくれるようになり、毎回千人が立ち寄るイベントになった。目指すのは、ふるさとの思い出となる場所づくりだ。(喜田美咲)

 およそ2、3カ月に1回、月末の日曜日に開かれる「学園まほろばマルシェ」。キッチンカーや手作り小物などの出店が並ぶ。地域の人や近くの関西学院大学神戸三田キャンパスに通う学生ら16人でつくる「学園まほろばマルシェの会」が運営を担う。

 代表を務めるのが平野雅幸さん(60)。約10年前、カルチャータウン内にある学園8の一戸建てに引っ越してきた。庭が広く、家庭菜園や園芸が趣味の妻英子さん(58)も喜んだ。

 4年前、街の玄関口部分にブレッツアがオープンした。少したった時、2人で話した。「カルチャータウンが銘打っているのは『緑豊かなまち』。もう少し緑があってもいいよね」

 夫妻の思いに仲間が集まってきた。そんな中、ブレッツァの駐車場でマルシェを開き、花や野菜を売る案が出た。認知されるきっかけになるし、駐車場を緑で彩ることもできる。2021年3月、カルチャータウンの住民を中心に10人で会を立ち上げた。

 「言い出しっぺ」でもある雅幸さんが代表に就いた。しかし普段は大阪に勤め、自治会活動など地域の集いに積極的に参加したこともない。周知の方法が分からないまま、メンバーと共にカルチャータウンの各戸にチラシをポスティングした。口コミで企画が広まり始め、ウッディタウンの住民や関学生らも協力するようになった。

 ゆりのき台に住む松浦広実さん(35)もその一人。当初は手作りのアクセサリー販売で出店予定だったが、仕事でイベントコンサルタントをしていることもあり「出店者の募集や宣伝方法など、もっと効率良くできるかも」と運営に参加した。公式LINE(ライン)を活用した出店の募集やインスタグラムでの情報発信など、今では中心メンバーとして広報を担う。

 発足からおよそ半年がたった昨年10月、初開催にこぎ着けた。23組が花の苗や手作り小物などを並べ、500人が足を運んだ。2回目からは弁当やスイーツなどの販売、3回目からはステージでの楽器演奏や歌の披露が始まった。

 書道の講師が筆ペン教室を開き、学生の海外協力ボランティアが資金調達のため射的のブースを構えた。地元のまちづくり団体の支援も受け、毎回人気のイベントに成長した。

 雅幸さんがかつて住んでいた街では、伝統的な祭りが残り、季節になればなじみの人が戻ってきた。カルチャータウンには長い歴史はないが、仲間が集まるに連れ、新たな思いが生まれた。

 「地元を出た人も『マルシェの日に帰ろうかな』と思ってもらえる場所として続いてほしい」

 次回のマルシェは9月25日に開催予定。イベント詳細はインスタグラムやホームページに掲載している。

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