ど根性、である。コンクリートの隙間から生えてきたマクワウリ。つるの長さは6メートル近くにもなり、ぷっくりとした黄色の実を1個付けている。
兵庫県三田市の民家。5月中旬、歳内信雄さん(85)はエアコン室外機そばのコンクリートから芽が出ているのを見つけた。「邪魔になるし引き抜こうと思ったけど、元気そうに見えたから。どこまで伸びるか見守っていた」
どうやら、室外機の上に置いていた種が風に吹かれて落ちたようだった。室外機から流れる水を吸い、つるをどんどん伸ばした。これまで4個ほど実を付けたが、大きく育てるため1個を残して間引いた。
畑に植えたマクワウリは8月の終わりに収穫が終わったが、ど根性には肥料を与えておらず、10日ほど前からようやく熟れ始めた。歳内さんは「つるがこんなに成長して、面白いと思って。実は食べずに仏さんに供えます」とほほえんだ。
◇
さて、「ど根性」の元祖と言えば、相生市の歩道で見つかった大根だ。2005年、アスファルトを突き破って育った姿が一躍話題となった。
この大根、波瀾(はらん)万丈の運命をたどった。何者かが上半分を折って持ち去ったが、2日後に元の場所に戻された。しかし翌日には下半分が引き抜かれ、その穴に別の大根が刺さっていた。
「大ちゃん」の愛称で親しまれ、キャラクターや絵本、特産品などが次々と誕生。まちはど根性フィーバーに沸き、経済効果は半年足らずで約5億円に上ったとの試算もある。
わが神戸新聞は最初、どう伝えたのか。データベースで検索すると05年10月20日の記事が見つかった。執筆した記者(49)を取材すると、「住民から情報提供があり、行ってみると大根がポコッと出ていた。まさか、あそこまで有名になるとは思わなかった」と明かす。確かに西播版の片隅に、小さく、ひっそりと載った記事だった。
その後「ど根性大根」と名付けられたことで火が付いたという。テレビのワイドショーで取り上げられ、全国的に有名に。日本だけにとどまらず、英国のBBC放送やロイター通信も報道した。
以降、コンクリートの隙間から生えると、スイカもネギもトマトも、ど根性。ど根性、と聞いて思い浮かぶのが「カエル」だけではなくなる転換点だった。
話題になったのは、ネーミングの秀逸さだけではない。懸命に生えていた大根がへし折られ、引き抜かれるという「物語」が要因だったのだろう。それにいい意味で便乗した、地域の人たちの熱い思いも。そんなことに思いをはせていると、記者の仕事頑張ろうって、たぎってきました。男一匹ど根性、精進します。(土井秀人)

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