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スーパーコンピューター「京」の後継機「富岳」の中央演算処理装置(CPU)を手に話す松岡聡・理研計算科学研究センター長
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スーパーコンピューター「京」の後継機「富岳」の中央演算処理装置(CPU)を手に話す松岡聡・理研計算科学研究センター長

 スーパーコンピューター「京(けい)」の後継機「富岳(ふがく)」の搬入作業が、神戸・ポートアイランドの理化学研究所計算科学研究センターで始まる中、同センターの一部研究者らが富岳のさらに次となる「次々世代機」の基礎研究を始めていることが3日、明らかになった。次々世代機では、従来のコンピューター技術の流れを変える、より革新的なアイデアが求められるという。世界的に競争が激化しており、いち早く研究のスタートを切った形だ。(霍見真一郎)

 松岡聡・同センター長によると、次々世代機への基礎研究が始まったのは、昨年10月。公的機関や企業が研究課題を募り、研究者に提供する「競争的資金」を用いている。

 スパコン分野では、従来型の中心的部品(半導体素子)開発は限界近くまできており、世界的に次の方法を探る競争が激化している。すでに富岳チームと違う、研究者数十人体制で計算を高速化する方法を探り始めており、成果の一部は学会で発表もしているという。富岳が完成する2020年から21年ごろには、本格的な開発チームの始動につなげたいとする。

 次々世代機に向け、松岡センター長は「全ての面で計算を速くすることを検討しなければならない」と話すが、特に課題となるのが新しいタイプの素子開発。その検討には時間がかかるため、早い段階から研究を進めている。

 コンピューター開発の可能性の一つとしては、電子などのミクロな物理現象を扱う量子力学を情報処理に応用した「量子コンピューター」が注目を集めている。しかし松岡センター長は、次々世代機には量子コンピューターを検討することはないと断言する。

 今年10月には米グーグルの研究チームが量子コンピューターの試作機を使い、「世界最高速のスパコンより速く計算できることを初めて実証した」と発表。だが松岡センター長は「本当に役立つ量子コンピューターが実現するにはまだ何十年もかかる」と強調する。

 一方で量子コンピューターを作ったり、使ったりするためには富岳や次々世代機が不可欠で、松岡センター長は「量子コンピューター研究センターをつくることも視野に入れるべきではないか」と話している。

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