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黒田賢一さん
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黒田賢一さん

 古典に立脚しつつも斬新な表現に挑み続け、かな書の可能性を切り開いてきた功績により、日本芸術院の新会員に選ばれた。「大変な栄誉。生きた証しとなる書を後世に残せるよう、よりひたむきに筆と向き合っていきたい」と誓う。

 兵庫県姫路市役所に勤めていた19歳の時、故西谷卯木(うぼく)氏に師事。22歳で日展初入選を果たすなど、若くして才能を開花させた。以後も日展内閣総理大臣賞や日本芸術院賞などを受け、かな書の名門「正筆会」会長を継ぐ。

 「何百、何千の失敗の中からようやく一つの作品が生まれる。今も書くたびに試行錯誤の連続。生涯修業ですよ」

 今年の日展では審査主任の重責を担った。「日本美術の水準を示す展覧会。創作と同様に心を砕いた」。自身の出品作は「梅花」。元号「令和」の典拠となった万葉集巻5から、梅の歌1首を選んでしたためた。「新しい時代の幕開けを良い形で飾ることができました」

 署名活動が実り、来春から水での毛筆「水書」の授業が小学1、2年生に導入される。日本の書道文化を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録するための働き掛けにも奔走中だ。「手書き文字は日本文化の根源。その素晴らしさをいかに伝えるか。命の限り、書道界に尽くしたい」

 灘のけんか祭りで知られる姫路市白浜町に妻と2人暮らし。「祭りで古い友達と顔を合わすのが何よりの楽しみ」。1男1女に孫4人がいるが、「誰も書には興味がない様子。好きな道を歩んでくれたらいい」と笑う。72歳。(平松正子)

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