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若者に教習を行う指導員(左)。冬に比べると、秋の生徒は少ない=兵庫県播磨町宮西1、東播自動車教習所
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若者に教習を行う指導員(左)。冬に比べると、秋の生徒は少ない=兵庫県播磨町宮西1、東播自動車教習所
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 残業時間の上限を最長でも「月100時間未満」とする規制が、来年4月から中小企業にも適用される。これに頭を痛めているのが自動車教習所。進学や就職を控えた高校生らの入所が冬から春にかけて集中し、指導員の残業時間が一気に跳ね上がるからだ。繁忙期限定で指導員を増やすわけにもいかず、教習所は高校に早めの入所を呼び掛けるが、「学業に専念させたい」と自動車免許の取得時期を制限する高校も少なくない。(切貫滋巨)

 兵庫県指定自動車教習所協会(明石市)によると、2018年に「普通1種」の免許取得で県内の教習所55校に入所したのは計約4万7500人。その4割超が12月~翌年3月に集中する。18歳に限ると、4分の3がこの時期に入所するというデータも過去にはある。特に1月と2月が多く、4月以降は夏休みを除いて秋まで閑散期が続く。

 同協会副会長で、東播自動車教習所(同県播磨町)の山口勝英社長(74)は「約40人の指導員の中には、この時期の残業が月100時間に達する人もいた」と打ち明ける。残業の上限規制で繁忙期の指導員不足が生じる可能性もあり、「新生活を迎える4月までに免許取得が間に合わない人が増えるかもしれない」と影響を懸念する。

 一方、県内の多くの高校は生徒が教習所に入所できる時期を制限しており、中には卒業するまで認めない学校もある。

 同様の状況は各地でみられ、昨年9月には全国の教習所でつくる「全日本指定自動車教習所協会連合会」が、入所時期を巡る校則の運用緩和などを求める要望書を国に提出。文部科学省は各都道府県教育委員会に教習所からの相談に応じるよう文書を出す一方、「最終的には校長の権限において判断されるべき」とした。

 進学校で知られる播磨地域のある公立高校では、卒業まで入所を認めていない。教頭は「推薦入試などで早めに受験が終わる生徒もいるが、入試を控える他の生徒への影響を考えると個別に認めることはできない」とし、これまでと同じ対応を続けるという。

 兵庫県教委は、入所を認める時期は各高校がそれぞれ独自に決めているとした上で「学業に専念してもらうための制限で、大幅な変更は難しい」とする。

 県指定自動車教習所協会によると、季節によって忙しさが大きく異なる現状に対応するため、1年単位で労働時間を調整する「変形労働時間制」の導入を検討する教習所もあるという。担当者は「教習所側でも可能な限り努力するので、高校は半月でも1週間でも前倒しして入所できるようにしてほしい。お願いを続けるしかない」としている。

【残業時間の上限規制】時間外労働の上限は原則月45時間、年360時間以内。労働組合などと協定を結べば事実上、残業は青天井だったが、2019年4月に施行された働き方改革関連法により「臨時的な特別な事情があって労使が合意する場合」でも最長月100時間未満、2~6カ月間の月平均が80時間以内と定められた。まずは大企業に適用され、20年4月からは中小企業も対象となる。違反した場合には罰則(6月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科される。

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