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沖縄本島沖での海底電気探査の様子(共同研究チーム提供)
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沖縄本島沖での海底電気探査の様子(共同研究チーム提供)
海底熱水鉱床の「2階建て構造」が形成されるメカニズムを示した図(共同研究チーム提供)
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海底熱水鉱床の「2階建て構造」が形成されるメカニズムを示した図(共同研究チーム提供)
海底電気探査の模式図(共同研究チーム提供)
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海底電気探査の模式図(共同研究チーム提供)

 海底で金や銀、銅、亜鉛などの金属資源が積もってできた層「海底熱水鉱床(こうしょう)」。京都大や兵庫県立大などの共同研究グループはこのほど、沖縄本島の北西沖にある同鉱床の地下構造を突き止めたと発表した。世界的に金属資源の枯渇が懸念される中、日本が持つ世界第6位の広さの領海・排他的経済水域(EEZ)の底には、数多くの鉱床が眠っているとされる。今回の発見は、将来の資源開発に向けた手がかりにもなりそうだ。(地道優樹)

 海底熱水鉱床は、海底でマグマに熱せられた海水が噴出し、その中に含まれる金属成分が冷えて固まることでできる。現時点で沖縄本島沖や伊豆、小笠原海域で見つかっており、鉱物の埋蔵量は、沖縄本島沖の1カ所だけでも数百万トンに及ぶとされる。

 研究は2012年に始まり、両大のほか、九州大と海洋研究開発機構も参加。微弱な電流を海底に流して地下の断面図を作成する「海底電気探査」を進めている。14年10月、沖縄本島の北西約150キロにある海底熱水鉱床の周辺水域(水深約1000メートル)で、調査船が、電流を送受信する機器を付けたケーブルをつり下げながら運航。海底の岩石について、電気の通りやすさを調べた。

 採取した岩石のデータと併せて解析した結果、海底の熱水噴出孔周辺に電気をよく通す岩の層があると判明。さらに約40メートル深い場所には、より電気を通す層があり、海底熱水鉱床が「2階建て構造」になっていることが分かった。深部にある層の方が金属の純度が高いとみられる。沖縄沖の別海域の海底掘削調査でも2層構造であると推定され、一般的な構造である可能性が高いという。

 さらに研究チームは、深い層の上部に、熱水で変質した硬い岩石からなる「キャップ層」があることに注目し、鉱床ができるメカニズムも考察。海底下で熱せられた海水がキャップ層の下で冷やされて深い層を形成後、熱水の一部が同層を突き破り、上部で再び冷却されて浅い層を形成する-との仮説を示した。

 このほか、海底電気探査は海底の掘削調査よりも大幅に時間が短縮でき、広範囲を探査できることも実証。兵庫県立大大学院の後藤忠徳教授(地球物理学)は「将来、金属資源の世界的な価格高騰が予測される。調査手法を組み合わせることで、日本の海底にどれだけの埋蔵量があるかを効率良く、低コストで推定できるようになる」と話している。

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