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さまざまな会話や、離れて暮らす家族との通信ができる見守りロボット「パペロ アイ」=兵庫県市川町役場
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さまざまな会話や、離れて暮らす家族との通信ができる見守りロボット「パペロ アイ」=兵庫県市川町役場
神戸新聞NEXT
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 兵庫県市川町は2月から、独居の高齢者を見守る小型ロボットの無償レンタルを始める。ロボット付属のカメラとセンサーで人や室内の変化を察知し、離れて暮らす家族らのスマートフォンなどに写真やメッセージを送る。NEC(東京)との共同事業で、全国で2例目、近畿では初の試み。2カ月間の実証実験として7世帯にロボットを貸し出して需要などを分析し、2020年度からの本格導入を目指す。(井上太郎)

 ロボットは高さ約30センチ、重さ約2キロの「パペロ アイ」。座布団に座っているデザインで移動はしないが、目に顔認識用カメラが搭載されており、特定の人の動きを目で追う。

 朝昼晩の1日3回、パペロが高齢者に話し掛け、在宅を確認して写真を撮影。登録した家族ら最大20人のスマホなどに送り、異常がないことを知らせる。定刻から2時間以上、高齢者の姿がないと「留守のようです」と報告。留守が続くと家族が異変を察知することができ、遠隔操作でパペロの顔を180度動かす「緊急撮影」モードもある。

 高齢者側からも好きなときに、パペロに声を吹き込んで音声メッセージを家族に送れるほか、音声をテキストに自動変換してメールも送信可能。スマホやパソコンのような複雑な操作なしに、遠方の家族とコミュニケーションがとれる。付属のディスプレーでは家族が送ってきた写真、メッセージや、健康づくりのための体操の動画も見られる。

 丸くて愛らしい顔で映像や音を認識し、首をかしげたり、LED(発光ダイオード)を点滅させ“感情”を表現したりするのも特徴。会話も交わせるという。

 NECはパペロの個人契約はしておらず、18年に愛媛県西条市と共同で初の実証実験を実施。高齢者やその家族に好評だったといい、昨年1月に有料で本格運用を始めた。現在、9世帯が利用しているという。

 市川町は、要介護認定を受けていない高齢者の利用を想定。実験中は初期費用3万8500円と、月4500円(いずれも税別)の利用料を町が負担する。利用者の評価を分析し、有料での導入を検討する。

 

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