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十日えびすでおさい銭の硬貨などが張られた奉納マグロ=8日午前、西宮神社(撮影・風斗雅博)
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十日えびすでおさい銭の硬貨などが張られた奉納マグロ=8日午前、西宮神社(撮影・風斗雅博)
十日えびすでおさい銭の硬貨などが張られた奉納マグロ=8日午前、西宮神社(撮影・風斗雅博)
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十日えびすでおさい銭の硬貨などが張られた奉納マグロ=8日午前、西宮神社(撮影・風斗雅博)

 商売繁盛を祈願する「十日えびす」(9~11日)を前に、えべっさんの総本社・西宮神社(兵庫県西宮市社家町)で8日、大マグロを奉納する恒例の神事があった。奉納は今年で51回目となり、半世紀を超えた。硬貨をマグロに張り付ける風習は、参拝客が始めたのがきっかけとされる。今や関西一円のえびす神社に広がり、今年は関東の「二十日えびす」(1月19、20日)でも初めてマグロの奉納が準備されている。(小谷千穂)

 西宮神社での大マグロ奉納は1970(昭和45)年、阪神間や神戸市東部の市場が合併して発足した神戸市東部水産物卸売協同組合などが、その年の大漁を願って始めた。毎年マグロとタイが納められるが、マグロは大きすぎて本殿に置けず、参拝客の手が届く拝殿に供えられたという。

 では、硬貨はいつから張り付けられるようになったのか? 「私たちにも分かりません」と同神社の吉井良英・権宮司(58)は打ち明ける。

 マグロは凍っていて乗せた物がすぐには滑り落ちない。これに目を付けた参拝客の一人が、おさい銭のつもりか、マグロの体に吸い付かせて置いたのでは-と吉井さんは推測する。それが「お金が身に付く」という縁起物になり、こぞって張り付けられるようになった、というわけだ。

 実は、同神社の伝統行事で全国に報じられる「開門神事福男選び」も、最初は神事として扱われていなかった。開門と同時に「一番福」を目指して境内を走り抜ける風習は、明治20年代ごろに「参拝客が勝手に始めた」という。えびす様は元々漁師が海から拾った神様で、人の気持ちが形になったとされる。吉井さんは「『福が欲しい』『お金がたまるように』という気持ちから誕生した行事も、えびす神社だから抵抗がなく続く」と説く。

 おさい銭のように小銭が張られるマグロの奉納は、兵庫県内では、神戸市兵庫区の柳原蛭子神社、姫路市の播磨国総社射楯兵主神社、尼崎市の尼崎えびす神社と各地の神社に広まった。

 一方、関東伝統の「二十日えびす」でも、東京都台東区の浅草神社が、今年からえべっさんの行事を復活させる。浅草の地主神が「西宮恵比須」と分かったためで、西宮神社に倣って福笹や熊手を用意し、マグロを奉納してくれる業者を探しているという。

 お金の張り付けについて浅草神社の土師幸士宮司は「呼び掛けはしないが、硬貨を一つだけ張り付けて様子を見たい」と話す。マグロ奉納が実現すれば、魚体に小銭が張り付いたあの光景が、関東でも浸透するかもしれない。

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