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家族らや友人から結婚の祝福を受ける岡本大二さん(手前右)と前田緑さん(同左)=13日午前、神戸市中央区北野町1(撮影・鈴木雅之)
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家族らや友人から結婚の祝福を受ける岡本大二さん(手前右)と前田緑さん(同左)=13日午前、神戸市中央区北野町1(撮影・鈴木雅之)

 阪神・淡路大震災が起こった1995年生まれの男性と、高校時代から防災を学んでいる女性が13日、神戸で結婚式を挙げた。2人は大学の先輩後輩で共に防災を専攻し、関連の仕事にも就いた。命の大切さに向き合い続ける2人は、25年の節目の年、新たな人生のスタートを切った。(太中麻美、杉山雅崇)

 共に神戸市出身の岡本大二さん(24)と前田緑さん(33)。

 大二さんは95年11月、同市垂水区生まれ。震災については「倒れてきたテレビから兄を守ろうと、母が覆いかぶさった、とよく聞かされた」という。神戸学院大(同市中央区)の現代社会学部社会防災学科1期生で、卒業後は消防設備を扱う会社で働いている。

 緑さんは震災当時、小学2年生。同市西区の実家は半壊し、親戚宅に避難した。震災を機に新設された兵庫県立舞子高校環境防災科の1期生。全国に例のない学科で、教師も生徒も体当たりで防災を学んだ。個性派ぞろいの1期生の中で、緑さんはリーダーの一人だった。

 同じく神戸学院大に進み、防災教育のゼミに所属。現在は同大職員として防災教育に携わり、教授や学生を支えている。

 2人の出会いは大学のゼミ。緑さんが指導役で、学生の中に大二さんがいた。小学校で出前授業をしたり、教材を作ったりするうち「気付いたら一緒にいた」。

 昨年9月、95年生まれを対象に挙式をサポートする式場の企画に応募。担当プランナーの日名春奈さん(25)は、2018年7月の西日本豪雨で被害を受けた岡山県真備町の出身。実家は半壊し、両親は避難中にボートが転覆して流され、数時間後に救出された。

 東日本大震災の被災地支援にも取り組んできた2人。披露宴では、宮城県石巻産のホタテや同県気仙沼産のお茶を出した。日名さんは「結婚式に災害の要素を取り入れるのは珍しいが、お二人が紡がれてきた縁を感じられるのでは」と話す。

 式場には家族や友人、恩師ら約80人が顔をそろえた。舞子高校環境防災科の初代科長を務めた諏訪清二さん(59)は「緑さんには、周囲を引き込む力がある。大二さんとなら力も2倍になると思うので、防災への思いを未来につなげてほしい」と祝福した。

 大二さんは「力を合わせて、あの日の記憶と教訓を伝えていきたい」と決意。寄り添う緑さんは、涙をぬぐった。「震災はつらいことだけど、そこからの歩みがあったからこそ、夫と出会えた」

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