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遺族代表として震災から25年の思いを語る上野好宏さん=17日午前5時54分、神戸市中央区、東遊園地(撮影・秋山亮太)
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遺族代表として震災から25年の思いを語る上野好宏さん=17日午前5時54分、神戸市中央区、東遊園地(撮影・秋山亮太)

 阪神・淡路大震災の発生から25年となった17日、神戸市内では市民団体や同市による「1・17のつどい」が神戸・三宮の東遊園地で開かれた。夜明け前の暗がりの中、竹灯籠でかたどった「きざむ 1・17」の灯を囲み、幾重にも人垣ができた。

 神戸市東灘区で母の美智子さん=当時(47)=を亡くした上野好宏さん(47)が遺族を代表し、「追悼のことば」を述べた。「みんなで頑張っていく。お母さん、いつも支えてくれてありがとう」と亡き母に語り掛けた。久元喜造市長は南海トラフ巨大地震に備え、災害に強いまちづくりを一層進める決意を示した。

 つどいには午前7時までに、昨年より約2千人多い7500人が訪れた。平日の同時刻としては、2008年以降で最多となった。(上杉順子)

     ◇     ◇

■遺族代表「追悼のことば」

 お母さんへ。あの日の夜中に電話したん覚えてる? お母さん、1階で寝てたな。「お父さんが風邪気味で、うつったらあかんから」って。僕も「そうし」って言うてしもた。この時のこと、今もやっぱり後悔してんねん。怖かったやろ、痛かったやろ。

 お葬式は実感があんまり湧かんかってんけど、眠るように横たわるお母さんが火葬場で白い骨になって。「死んでもうたんや」って涙があふれてきた。

 僕は茨城県で働くことになって、ある時、お父さんが「お母さんが亡くなったこの場所を離れられへん」って言うねん。「これで神戸に帰らへんかったら一生後悔する」と思って「お父さんと寿司屋しよう」って決めてん。お母さんと約束してたやん。東京の大学行ってもええけど、もしお父さんに何かあったら大学辞めて寿司屋して、弟と妹、学校行かせてあげてって。

 それで、会社辞めて神戸に帰ってん。ほんで、お母さんも知ってるあの子と結婚してん。毎日、お父さんに教えてもらいながら魚や包丁やお寿司の勉強や。地震の後、お父さん1人で店も子育てもよう頑張ってくれてん。感謝、感謝やな。

 お母さんの名前から1文字ずつもらった娘たちは元気に育ってます。弟も妹も家族ができて、元気やで。

 お店は3年前に移転してん。その時にお父さんのがんが分かって。間もなくそっちに行ってしまいました。会えたかな? 新しい店でもお母さんの書いた値段表使ってるよ。僕のお寿司屋さんをする原点やから。

 僕もお母さんの年を越えていきます。家族みんなで頑張っていきます。見守っていてください。目を閉じるといつも、「よっちゃん、頑張り」っていうお母さんの声が聞こえます。お母さん、いつも支えてくれてありがとう。(要旨)

■久元市長のことば

 多くの尊い命、住み慣れた街並み、私たちの大切なものを一瞬にして奪い去った阪神・淡路大震災から25年がたちました。無念にも亡くなられた方々に、心より哀悼の誠をささげます。

 震災を経験していない市民が増える中で、経験や教訓を風化させることなく、いかに次の世代に継承していくかという課題に引き続き取り組んでいきます。

 昨年も各地が大きな災害に見舞われました。近い将来には南海トラフ巨大地震の発生も予測されています。災害に強い都市づくりをさらに進めていきます。

 多くの支援と市民の力で神戸の街は復興しました。感謝の気持ちを忘れることなく防災・減災・安全などの分野で他の都市や地域に貢献し続けます。(要旨)

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