記録的な暖冬による雪不足を受け、兵庫県は20日、但馬や播磨地域のスキー場周辺で宿泊施設を利用する際、1人1泊2千円を補助する制度など六つの支援策を発表した。
雪不足に伴う県の支援措置は2015年以来。県によると、県内14のスキー場のうち営業できているのは5カ所で、井戸敏三知事は「今年は雪不足ではなく、雪がないという深刻な状況で一種の災害だ」と危機感をあらわにする。
宿泊費の補助は豊岡、養父、宍粟市と神河、香美、新温泉町のスキー場周辺にある約300の宿泊施設が対象。施設への直接予約で1人1泊2千円を割引きする。ネット予約はクーポン券の発行で対応する。27日から受け付け、今季終了までを予定しているという。
10人以上でこれらの地域に宿泊するバスツアーを組んだ際は、バス1台当たり5万円を補助する。
また、スキー場運営の支援策として、降雪機や造雪機を導入する運営者には最大5千万円を補助するほか、5億円を上限に低利率で融資する制度も全国で初めて設けた。
周辺の宿泊施設や土産物店などに対しては、運転資金の低利率融資を実施。地元観光協会には観光客回復に向けた誘客イベントに最大300万円を支援する。
井戸知事は「スキーシーズン以外の観光対策も考えていかなければならない。地元も積極的に取り組んでほしいとのメッセージを込めた」と話した。(前川茂之)









