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 被災者生活再建支援法に基づき、自然災害で住宅が被害を受けた世帯に最大300万円を支給する制度を巡り、市区町村の44%が拡充を求めていることが25日、共同通信の全国自治体アンケートで分かった。現状容認の3倍弱に上った。原則として全壊や大規模半壊となっている対象の拡大や、支援金増額を要望。台風や豪雨の頻発を踏まえ、自宅が浸水して居住が難しくなった人を広く救済するよう訴える声が相次いだ。

 過疎地域の衰退防止を理由に挙げる自治体もある。政府には、被災者支援を直接担う市区町村の声を踏まえた制度改革の検討が求められそうだ。

 アンケートは昨年11月~今年1月に実施。1741全市区町村の98%に当たる1699が応じた。制度の拡充に関しては「拡充すべきだ」753(44%)、「どちらとも言えない」646(38%)、「現状のままでよい」265(16%)だった。

 拡充を求める自治体に、見直しが必要な項目を二つまで選んでもらったところ、支援対象の拡大を求めたのは半壊31%、一部損壊30%で合わせて約6割に上った。支給増額は39%だった。

 損害程度の判定方法を見直し、豪雨や台風で甚大な浸水被害を受けた家屋を広く対象とすることは35%が選んだ。同じ災害でも被災規模の違いで自治体ごとに適用を「線引き」する仕組みについても35%が見直しを求めた。

 「全壊10戸以上の自治体」などとなっている適用基準に関し、佐賀県有田町は「住民に不公平感が生まれ、説明が困難」と指摘。長野県飯田市は「都道府県ごとに独自の支援制度があり対応がまちまち」として全国一律の運用を求めた。

 拡充を求める自治体からは多発する水害に関し「半壊や一部損壊であっても、浸水被害の復旧費用の負担は多大」(栃木県小山市)といった声が目立った。制度拡充の是非を留保したり、現状を容認したりした自治体の中には、南海トラフ巨大地震などが起きれば財政的に立ちゆかなくなる懸念や、保険加入など自助や共助を促す声があった。

■県内半数超「拡充すべき」

 兵庫県内の41市町では、21市町(51・2%)が制度を「拡充すべきだ」と答えた。「現状のままでよい」は5市町(12・2%)。「どちらとも言えない」は15市町(36・6%)あった。

 拡充を求めた自治体からは「生活再建に十分な金額とは言えない」(西宮市)など、支援対象を一部損壊まで広げることや支給増額が必要とする声が上がった。三田市は「行政区や被害程度に関係なく、災害ごとに等しく支援が行われるべき」。同じ災害でも、人口や被災規模に応じて自治体単位で適用可否が決まる仕組みの見直しを訴えた。

 現状容認の自治体では「拡充には財源が問題となる。国民に負担を求める可能性があり、兵庫県のフェニックス共済のような保険で補完すべき」(高砂市)など、公助のみによる拡充に慎重な姿勢が目立った。

 都道府県は全国アンケートの集計対象外だが、兵庫県は「改善の余地が残されている」と拡充を求めた。

【被災者生活再建支援法】阪神・淡路大震災を機に1998年に議員立法で成立した。住宅の被害規模に応じた「基礎支援金」(最大100万円)、「建設・購入」など再建方法に応じた「加算支援金」(最大200万円)が支給される。全壊や大規模半壊、解体を伴う半壊などが対象。これまでの支給実績(昨年11月末時点)は27万世帯4863億円で、このうち3668億円が東日本大震災分。

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