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シリアから逃れ、日本で学ぶラシャさん。シリアの平和を願っている=神戸市須磨区大黒町5、市立丸山中学校西野分校
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シリアから逃れ、日本で学ぶラシャさん。シリアの平和を願っている=神戸市須磨区大黒町5、市立丸山中学校西野分校
政府軍によるとされる空爆を受け煙を上げる車=2013年、シリア・アレッポ
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政府軍によるとされる空爆を受け煙を上げる車=2013年、シリア・アレッポ
神戸新聞NEXT
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 内戦が続く祖国から逃れたシリア人女性が、夜間中学の神戸市立丸山中学校西野分校(同市須磨区大黒町5)で学んでいる。シリア北西部に位置するアレッポ出身のラシャ・ハンダンさん(22)=神戸市垂水区。政府勢力と反政府勢力の戦場となり、激しい銃爆撃にさらされたアレッポで、家族は負傷し、友人が亡くなった。現在、ラシャさんは日本語の勉強に取り組む。傷ついた人びとを多く見てきた経験から「将来は医療に携わる仕事に就いて、人を助けたい」と意気込む。(杉山雅崇)

 ラシャさん一家が代々住むアレッポは、千年以上前に建てられたモスクもある歴史豊かな街。イスラム教の断食月「ラマダン」に合わせて開かれる祭りが住民の自慢で、期間中は街中が華やかに飾り付けられる。

 ラシャさんが10代前半のとき、内戦が始まった。爆撃機が上空を飛び交い、爆弾やミサイルが降ってきた。「爆撃機の『ゴオオオ』という音だけで体が縮こまった。怖くてよく眠れず、家族が爆撃で死ぬ悪夢も見ました」

 次第に地上の戦闘も激化。不足していた食べ物を探しに出掛けた母親は、建物の上にいた狙撃手に狙われ、片足を負傷した。たまに来る国連の食糧輸送だけが頼りだった。

 一家は2013年、トルコに逃れることを決断。別れのあいさつをしようと、親友だった近所のエスマさん宅へ向かった。あと2~3分で到着するというとき、「ドーン」と大きな音がした。

 友人宅は爆撃で全壊していた。エスマさんとその家族は10人全員が亡くなった。30分ほどその場にいたが「爆撃がまた来る。危ない」と近所の人に言われ、後ろ髪を引かれながら、車でトルコへ向かった。

 しばらくトルコで暮らし、そこでシリア出身の夫アハマドさんと知り合い、結婚。17年11月、以前から日本で働いていたアハマドさんと一緒に暮らすため、苦労してビザを取得して来日した。

 現在は、昼間の教室と夜間中学校で日本語を学ぶ。「今はそんなに難しくないです」。同校講師らの分かりやすい教え方に支えられ、日常会話はできるようになってきた。

 内戦状態の祖国に心を痛めるが、学ぼうとする意志は強い。「世界どこでも平和が一番。いつかはシリアに帰りたいけど、今は日本で一生懸命学んで、夢をかなえたい」と、大きな瞳を輝かせながら話した。

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