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豊岡市職員時代から市民プラザの演劇事業を手掛けてきた岩崎孔二館長。「僕は演劇好きだから、シンプルに演劇人口が増えてほしいな」=豊岡市大手町
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豊岡市職員時代から市民プラザの演劇事業を手掛けてきた岩崎孔二館長。「僕は演劇好きだから、シンプルに演劇人口が増えてほしいな」=豊岡市大手町
舞台に向けた練習風景(市民プラザ提供)=豊岡市大手町
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舞台に向けた練習風景(市民プラザ提供)=豊岡市大手町
市民プラザが入る商業施設「アイティ」=豊岡市大手町
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市民プラザが入る商業施設「アイティ」=豊岡市大手町

 「豊岡はいつの間に『演劇のまち』になったんだ」。昨年3月の豊岡市議会定例会。一人の市議が市長・中貝宗治(65)にただした。

 市は2019年度当初予算の目玉事業として「演劇のまち」を掲げ、関連予算約1億2千万円を盛り込んだ。演劇を学べる専門職大学を開学し、国際演劇祭を毎年開催する。小中学校に演劇教育を導入し、子どもたちにコミュニケーション能力を身に付けさせる-。

 演劇を基軸にした壮大な構想が次々と打ち出される中で、戸惑いの声が上がるのも当然だった。

 なぜ「演劇」なのか。さかのぼると、トップダウンでも民間主導でもなく、数々の偶然が織り成す経緯が浮かび上がる。

 ターニングポイントとなった二つの施設の“華麗なる転身物語”をたどる。まずは、豊岡駅前の商業施設「アイティ」7階の「市民プラザ」だ。

     ◇

 04年、アイティは多額の負債を抱え、運営する第三セクターの破綻処理が進められていた。最上階の7階には約2300平方メートルのゲームセンターがあったが、利用者はほとんどおらず、閑散とした状態だった。

 「駅前の好立地。市民が集える施設として再利用してはどうか」

 中貝の意向を受け、市は子育て支援の拠点とすることを決め、フロアを買い取ったが、育児関連だけでは広いフロアを埋めきれない。貸し会議室のほか、定員250人のホールも造り、市民プラザとして再出発した。ホールを活用した自主事業のメインが「演劇」だった。

 演劇が選ばれた理由は、担当した市職員がたまたま演劇好きだったからだ。現在、同プラザ館長を務める岩崎孔二(64)である。

 岩崎は1994年、県を挙げて開催された大規模事業「但馬・理想の都の祭典」でミュージカルに参加したことをきっかけに、舞台の魅力に引き込まれた。「間口が広く、誰でも参加しやすい」。今も裏方として市民劇団などの活動を支えている。

 演技レッスンだけでなく、照明や音響の裏方作業など、演劇に関わるさまざまなプログラムが準備された。オーケストラなど音楽を中心とする市民会館や、歌舞伎など伝統芸能向けの出石永楽館と重ならないジャンルだったこともあり、市民プラザでは演劇が続けられた。

 2010年7月11日、劇場運営のセミナーの講師として劇作家平田オリザ(57)を招いた。平田は初めて豊岡を訪れた。=文中敬称略=

(石川 翠)

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