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ショックな時の「ガーン」。使うのは中年だけ?(metamorworks/stock.adobe.com)
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ショックな時の「ガーン」。使うのは中年だけ?(metamorworks/stock.adobe.com)
真昼造船さんによるツイッターアンケートでは「使わない(30歳未満)」が33・8%を占めた(真昼造船さん提供)
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真昼造船さんによるツイッターアンケートでは「使わない(30歳未満)」が33・8%を占めた(真昼造船さん提供)
過去10年間の「宿題」「ガーン」を含むツイート件数(飯間浩明さんによる調査)
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過去10年間の「宿題」「ガーン」を含むツイート件数(飯間浩明さんによる調査)

 <知人「ショックなこと聞いて『ガーン』て発声するの、もう中年以上だけらしいよ」 私「ガーン」>このツイートが2020年年始早々、5万を超えるいいねを集めた。投稿したのは、新潟県三条市で古本屋を営む40代男性「真昼造船」さん。1月8日に交わした会話を、即投稿したそうだ。漫画「ちびまる子ちゃん」では、単行本でもテレビアニメでも登場するおなじみのシーン。ガーンとしている人、いませんか?

 まずは意味を調べよう。三省堂国語辞典第七版で、「があん」を引くと、(1)重量のある金属などがぶつかって出す大きな音(2)頭に強い打撃を受けるようす。また、精神的に衝撃を受けるようす、とある。(1)の事例として夏目漱石の「倫敦塔」(1905年)に、「櫓の上で時計の音ががあんと鳴る」という文章がある。

■漫画の「ガーン」は

 言葉のことは言葉のプロに。国語辞典編さん者でツイッターでも人気の日本語学者、飯間浩明さんに相談したところ、耳寄りな情報をくれた。「ツイッターで、作家の松井計さんという方の投稿を見つけました。松井さんの発見はひとつの学問的発見といえます」。

 「ホームレス作家」(幻冬舎)などの著書がある作家松井計さんの投稿がこちら。

 <漫画の表現で、驚いたときや感動したときに使う擬音の〈がーん〉。これ、『巨人の星』における川崎のぼるさんの発明かと思ってたんだけど、どうやら違うようですね。永島慎二さんの『少女マリ』1961年若木書房にて発見>(2017年6月10日投稿)

 松井さんによると、以前から関心はあったものの「発見した経緯は偶然です」。電子書籍で購入した同書を読んでいたところ、ガーンの登場に驚いたという。

 1月中旬、松井さんのツイッターを見た飯間さんは都内の古本屋で入手。飯間さんに見せてもらった該当シーンには、主人公マリが家族の失業に「ほんま…!」と驚き、マリの頭上に大書きされた「ガーン」の文字が踊る。

 ネット上には「ガーンの元祖は『巨人の星』」という説が多数見られたが、「巨人の星」の連載開始は1966年。それより5年前の1961年には使用されていたことがわかった。

■死語に向かいつつある?

 「52歳の私は使います」という飯間さん。2010年~19年の10年間、ツイッターの投稿から「宿題忘れてた、ガーン」のような例を抜き出し、「宿題」「ガーン」を含む言葉を集計。13年の385件をピークに19年には74件。「あくまで大ざっぱな調査ですが」と飯間さんは断った上、「意外ですが、使用者は減少していることが分かりました。1960年ごろから60年近く使われてきた言葉の人気がなくなってきた、と言えるのかもしれません」。

 今回の拡散ツイートの投稿主、真昼造船さんも自身のツイッターでアンケートを実施。9577票が集まり、次のような結果が出た。使わない(30歳未満)33.8% 3160人▽使う(30歳以上)30.9% 2873人▽使う(30歳未満)18.4% 1723人▽使わない(30歳以上)16.9% 1532人。

 「自分のまわりにいる10~20代は、『まじか』を使うことが多いです。『ガーン』と声に出して使うのはやはり中年が多いのではないでしょうか」(真昼さん)。

 神戸新聞公式ツイッターやヒアリングで、ショックを受けた時に口に出して使う言葉を調査したところ、ガチョーン、ガビーン、そんなバナナ、ちーん、ギョ、やば、まじ、まじか、などが集まった。中には、♪チャララーチャララララーラーという、歌手嘉門タツオさんの名曲「鼻から牛乳」(1992年リリース)のメロディーを歌う小学2年生もいた。親の影響かと思いきや、2019年に放映されたゲーム「パズドラ」のテレビCMで覚えたそうで、嘉門さんの替え歌は知らないという。

     ◇

 ガーンの使用例について「少女マリ」よりも古い例をご存じの方、ぜひご一報ください。(ネクスト編集部 金井かおる)

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