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 「当分はうちに帰れないだろう」-。横浜港に停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者10人から新型コロナウイルスの陽性反応が出たとの発表を受け、乗客からは5日朝、落胆の声が漏れた。乗客らは客室にとどまるよう船内放送で指示され、缶詰め状態になった。

 休暇を利用し1月20日から乗船する神戸市西区の男性(66)によると、5日午前6時半ごろに船内放送があり、客室で待機するように指示があった。その後も断続的に放送が続き、午前9時すぎには、陽性反応が出た乗船者を船外に搬送すると説明された。沖合に移動して排水後、接岸して食料を積み込むことも伝えられた。

 その際に「今後この状態が14日間程度続く可能性がある」と言われ、厚生労働省の横浜検疫所の電話番号も案内された。男性が電話すると、同検疫所の担当者は今後、新たな感染者が出たり再検疫が行われたりする可能性を示した上で「日数は不明だが、この状態が続くと覚悟してほしい」と話したという。

 男性は「私の部屋はベランダがあるのでまだいいが、内側の部屋は天気や外の状況も分からず、相当息が詰まるはず」と指摘。客室にはトイレやシャワー、テレビはあるが「ランドリーは各フロアにあり、洗濯できるのか分からない」。今のところマスクや飲料水の配布もないという。

 客室乗務員も4日まではマスクをしていなかったが、5日朝にバスタオルの交換に来た際はマスク姿だった、と説明する。

 食事は5日朝からルームサービスに切り替えられ、午前10時半時点では「まだ届いていない」と男性。「これから一体どうなるのか」と途方に暮れた。

 

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