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 神戸市垂水区で2016年10月、市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、同市は25日、遺族に解決金2025万円を支払い和解することを決めた。同市会で同日、訴訟を経ず和解する議案が全会一致で可決された。問題を巡っては、市教育委員会がいじめの調査メモを隠蔽したことが発覚していた。生徒の母親は同日、代理人弁護士を通じてコメントを出した。コメントは次の通り。

 平成28年10月6日、当時中学校3年生であった私の娘が同級生らからいじめを受けたあげく登校中に自殺をした事件について、この度、神戸市との間で裁判によらずに和解をすることといたしました。

 私は、事件直後から、なぜ娘が自殺に追いやられたのか、学校ではどのようないじめが行われていたのか真実を知りたいとの一心で、学校や教育委員会あるいは調査委員会に説明を求めてきました。

 しかし、事故直後には、いじめの原因は家庭内のトラブルという心ない誤報が流されたり、教育委員会が設置したいじめ調査委員会では、遺族の気持ちにより添わない不十分な調査が行われるなど、事故後の出来事も私たち遺族を更に苦しめるものでした。さらにいじめを告発するメモが隠ぺいされるなどという信じがたい出来事もありました。

 平成30年4月に神戸市長のご英断により、神戸市長部局のもとで再調査委員会による調査が行われました。この再調査委員会における調査は、中立公正かつ専門的な立場から詳細な調査が行われた一方で、各調査過程においては丁寧に遺族に寄り添ってくださりました。そして、昨年4月にまとめられた再調査委員会の報告書では、同級生らから、娘に対して、陰湿ないじめが継続的かつ集団的に行われていたこと、そして、自殺といじめとの間には因果関係があること、担任の学級運営にも問題があったことなどが認められました。娘に行われていたいじめの詳細を知ることは大変つらいことでしたが、学校でどのようないじめが行われていたのか、そしていじめにより娘が自殺をしたことについて真実が解明され、遺族にとって大変納得できる報告書でした。この報告書によって私達は気持ちに折り合いをつける事ができました。同時に、このような調査が事件直後から行われていたならば、さらに充実した調査が行えたのではないか、そしてメモの隠ぺいなども生じなかったのではないかと思うとその点は残念でなりません。

 再調査委員会の報告がなされた後、私は学校や神戸市教育委員会のご協力を得て、当時の娘の担任や校長等と面談をし、話をする機会を与えていただきました。また、加害生徒とされた生徒の保護者の一部とも面談し、一部の方からは謝罪の言葉もいただきました。私は、この報告書を真摯に受け止めて、それぞれの立場でこの教訓を今後の人生に活かせていただければと願っております。

 再調査委員会の報告書では、今後二度と娘のようないじめ・いじめ自殺による被害が生じないように、再発防止に向けた提言がなされております。神戸市教育委員会におかれては、この提言に基づく再発防止策を今後具体的に実践されることを切に願います。

 私は、神戸市や神戸市教育委員会が再調査委員会の報告後も、再発防止に向けた取り組みをしていただいていることや、関係者による面談の場を設けてきていただいたことなども踏まえ、また、あくまで真実を知りたい、そして二度といじめ・いじめ自殺を招かないように再発防止に取り組んでいただきたいとの気持ちから、これまで取り組んできましたので、神戸市と裁判をすることまではもとより望んでおりませんでした。そこで、この度、神戸市との間で訴訟によることなく和解をすることといたしました。

 神戸市では、教員間のいじめ事件なども報じられており、再調査委員会の報告書が活かされているとは残念ながら思えません。いじめを防止することは学校現場においては必ずしも簡単なことではないのかもしれませんが、学校の先生の皆様には、報告書の提言やいじめ対策法などを十分理解していただいた上で、二度と娘のような悲惨な事件が起こらないように、教育のプロとして日々の教育にあたっていただければと思います。

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