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眼鏡に取り付けた視覚支援機器で、新聞の読み取りを体験する参加者=丹波篠山市、丹南健康福祉センター
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眼鏡に取り付けた視覚支援機器で、新聞の読み取りを体験する参加者=丹波篠山市、丹南健康福祉センター

 眼鏡のつる部分に取り付け、文字を音声で読み上げる機器が、視覚障害者から注目されている。人工知能(AI)やカメラを搭載し、文章を指でさすだけで本や新聞もすらすら。顔認識や紙幣を識別できる機種も。約25万~約50万円と高価格がネックだが、購入費用の一部を補助する自治体も出始めている。(藤森恵一郎)

 イスラエルのオーカム社が開発した視覚支援機器。日本では2018年12月に発売された。100円ライターほどの大きさで、重さは22・5グラム。眼鏡に付けていても、目立たないデザインだ。

 「操作が簡単」「慣れればなかなか便利やね」

 2月11日、兵庫県丹波篠山市などが初めて催した体験会。視覚障害者や朗読ボランティアら約20人が新聞などを読んでみた。使い勝手や読みやすさに驚きの声が上がった。

 丹波篠山市の男性(75)は「拡大読書器で新聞を読んでいると、途中でどこを読んでいたか分からなくなる」と普段の苦労を語る。同市の女性(72)も「スーパーで食品のラベルが読めないので、値段や辛口か甘口かも分からない」とし、読み上げ機能にうなずいた。

 紙に印刷された文字だけでなく、スマートフォンやパソコンの画面、商品パッケージのラベルも読み上げることができる。インターネット接続が不要でどこでも使え、屋外の案内表示や看板も読み取れる。事前に登録しておいた人の顔を認識し、名前を教えてくれる機種もある。

 値段は、文字読み上げ機能のみの機種で24万8千円(税別)、顔認識や時計の機能なども備える上位機種は49万8千円(同)。

 購入費用の一部を補助する自治体も徐々に増えている。県内では加古川市が19年度から、19万8千円(原則1割自己負担)を補助。他に、補助を検討している自治体が複数ある。

 販売代理店となっている兵庫県視覚障害者福祉協会(県視協)によると、これまでに神戸市、加古川市、香美町の3人に販売したという。県視協の福祉用具専門相談員小林由夏さんは「日常生活を豊かにしてくれる機器。県内の自治体を回って補助してもらうよう要望しており、広がりに期待したい」と話した。輸入販売元のシステムギアビジョンTEL0797・74・2206

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