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笑顔のフォトエッセーシリーズを自費出版するたかのてるこさん=神戸市内
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笑顔のフォトエッセーシリーズを自費出版するたかのてるこさん=神戸市内

 インド紀行「ガンジス河でバタフライ」(幻冬舎文庫)などの著書で知られるエッセイストで旅人のたかのてるこさんが、笑顔のフォトエッセーをまとめ、人気を集めている。生きることに悩む人を元気づけようと、自らも悩み苦しんだ過去を糧に、ポジティブな表現でつづられた文章はネットなどで共感を呼び、自費出版ながらシリーズ累計12万部を突破した。(今泉欣也)

 学生時代から一人旅で世界中を巡るたかのさんは、大阪府豊中市出身。映画会社勤務を経て、現在は大学講師のほか、執筆や講演で旅の魅力を発信する。「ガンジス-」は大学の同級生宮藤官九郎さんが脚本、長澤まさみさんが主演でドラマ化された。

 フォトエッセーは、大学の教え子から「生きる意味が分からない」と打ち明けられたのがきっかけ。仕事に忙殺され、生きる意味を見失いかけた会社員時代の自分と重なった。そのとき励みとなった、旅での経験をメッセージにして贈ったところ「人に迷惑をかけてもいい、という言葉に救われた」と手紙をもらい、多くの人に伝えたくなった。そこで、旅で撮りためた笑顔の写真を添え、各地の講演で上映。出版化を求める声が相次ぎ、2年前に第1弾「生きるって、なに?」を出した。

 当初は手売りだったが、旅先で意気投合した書店関係者の尽力で全国の書店で販売されるように。以来、講演会場で“人生相談”が増えた。さまざまな悩みに耳を傾ける中で「自身を否定し、責める人が多い」と気付いた。会社の上司に疎んじられ、追い詰められた当時のたかのさんも「(仕事を)辞めたら人生終わりと、自分を虐待していた」。自分を守るために取った行動は「逃げる」だった。

 昨夏出版した第2弾「逃げろ 生きろ 生きのびろ!」は生きづらさに寄り添う実践編。「自分を大事にできるのは自分だけ。毎日生きてるだけでめちゃめちゃ頑張っている自分を褒めちぎってほしい」とたかのさん。

 シリーズはいずれも約15センチ四方で、税別500円(10冊以上購入で割引)。詳細はたかのさんのホームページで紹介。

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