兵庫県尼崎市は10日、男性2人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。2人は、7日に感染が確認された同県伊丹市の80代女性が利用していた通所リハビリ施設「グリーンアルス伊丹」(伊丹市西野3)に勤務する50代の男性介護士=尼崎市=と、この施設を利用していた80代無職男性=伊丹市。80代男性は呼吸状態が悪く、尼崎市内の感染症指定医療機関に入院中。重症で、気管内にチューブを入れるなどしている。男性介護士は容体が安定しているという。尼崎市内で感染が確認されたのは初めて。
50代男性は2月29日に発熱。3月2、4、7日に尼崎市内の医療機関を受診し、症状が改善しないため、同市保健所の帰国者・接触者相談センターに連絡し、同10日に陽性が判明した。通勤には自家用車を使用し、勤務中にはマスクをしていたという。同居人1人はせきが出ており、現在検査を行っているという。
一方、80代男性は、せきや微熱などの症状で3月2、6日に伊丹市内の医療機関を受診したが、肺炎の所見はなかった。9日にも受診した後、体調が急変して尼崎市内の感染症指定医療機関に救急搬送され、10日に陽性が確定した。同居人はいないという。施設は週3日程度利用し、4、6日にも通っていた。
尼崎市によると、ともに感染者が拡大している大阪市内のライブハウスや海外への渡航歴は確認されていない。
尼崎市の稲村和美市長は10日、市役所で会見し、市立の高齢者施設の一時閉鎖を示唆し「市内で何を優先的に強化するべきなのかは冷静に見極めて対応していきたい」と話した。(大盛周平、名倉あかり)
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