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明石公園の堀で優雅に泳ぐコブハクチョウのオス。最後の1羽になるかもしれない=明石市明石公園
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明石公園の堀で優雅に泳ぐコブハクチョウのオス。最後の1羽になるかもしれない=明石市明石公園

 我が輩はコブハクチョウである。名前はまだない-。兵庫県立明石公園(明石市)の内堀で泳ぐ白鳥をご存じだろうか。繁殖や寄贈で一時は10羽まで増えたが、今やオス1羽が残るのみ。新たな個体を加えようにも、動物愛護の観点から飛べないように羽を切るのは難しい。明石市は「この1羽が公園で最後の白鳥になるかもしれない」としている。(小西隆久)

 同公園の内堀に白鳥が姿を見せたのは半世紀以上前の1966年。当時、皇居外苑(がいえん)を管理していた「皇居外苑保存協会」が市に2羽を寄贈したのが始まりだった。経緯は不明だが、市は「市民から要望があったのではないか」と推測する。

 その後、明石ライオンズクラブ(当時)が寄贈する一方、野犬に襲われるなどして増減を繰り返す。繁殖し、姫路セントラルパーク(姫路市)など市外の施設に譲渡もした。抱卵する姿やひなの愛らしさから、明石公園の人気者になった。

 市の飼育も試行錯誤だった。野犬から守るために小屋を建てたり、オス同士のけんかを防ごうと東西の堀で生活空間を分けたり。ふ化しない卵を温め続けるメスを衰弱させないため、なだめすかして卵を取り上げたこともあった。

 今も残るオスは、2004年3月に卵からふ化した2羽のうちの1羽とみられる。気性が荒く、他の野鳥を攻撃することもある。野生での寿命は10年未満とされるが、飼育下では最長40年近く生きた例もあり、市の担当者は「このオスも当分は健在だろう」と話す。

 昨年4月には、行方が分からなくなる「事件」が起きた。「白鳥がいなくなった」と連絡があり、世話をする職員が周辺を捜索。西堀の裏にある「とき打ち太鼓」の近くでうずくまる姿で見つかった。捕まえようとすると、広げれば約2メートルもある羽ではたかれた。

 飼育には人件費を含めて年間100万円ほどが必要となる。また新たな白鳥を飼うには、必要な羽切りが批判されるという難しさがある。最近は、鳥を飛べないようにする羽切りが「虐待」と受け止められる。

 「今後、白鳥を増やそうとは考えていない」と同市。明石公園の「アイドル」も風前のともしびか-。

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