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それぞれの自宅で料理に挑戦。パソコン画面に映るオンライン料理教室の子どもたち=神戸市中央区三宮町1、四季愛菜ダイニング
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それぞれの自宅で料理に挑戦。パソコン画面に映るオンライン料理教室の子どもたち=神戸市中央区三宮町1、四季愛菜ダイニング
店の調理場でパソコンの画面をのぞき、子どもたちに調理の仕方を見せる菅亜由美さん(右)と西原亜希子さん=神戸市中央区三宮町1、四季愛菜ダイニング
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店の調理場でパソコンの画面をのぞき、子どもたちに調理の仕方を見せる菅亜由美さん(右)と西原亜希子さん=神戸市中央区三宮町1、四季愛菜ダイニング

 神戸市北区で料理教室を主宰する西原亜希子さん(45)が、新型コロナウイルスの感染拡大で客足が遠のいた飲食店と、自宅に足止めされた子どもたちをオンラインでつなぐ料理講習会を開いている。普段は協力が難しい店側も、一肌脱いで調理の仕方を披露。生中継される料理人の技に、子どもたちは「すごい」「楽しい」と大喜びだ。(山路 進)

 感染拡大で人波がまばらになった4月上旬の神戸・三宮。午後4時、商業施設「さんプラザ」に入るそば創作料理店「四季愛菜ダイニング」で、インターネットを介した「肉のせそば」づくりが始まった。

 パソコンの分割画面には兵庫県や大阪府、北海道などの9人の子どもたち。「火は強火でいいよ」「(ネギを)斜めに置いて切るよ」。店長の菅(すが)亜由美さん(35)が呼び掛けた。

 子どもたちは各家庭の台所で、スマートフォンやパソコンに映る菅さんの手元を追う。互いに豚肉を炒め、包丁でネギを刻んだ後、菅さんが団子状の生地を機械に通し、そばができると、パソコンの画面越しに驚きの声が上がった。

 ネット料理講習会の発起人、西原さんは、神戸親子遊び推進協会(神戸市北区)の代表。全国約70カ所で小中学生を対象に「とことこ こどもお料理教室」をフランチャイズ展開するが、感染を防ぐため休講中。その代わりに、動画投稿サイト「ユーチューブ」で子ども向けに調理の映像を投稿し、3月からオンライン教室も開く。

 「忙しいプロの技を見られるチャンス。店も宣伝に使ってもらえばいい」。西原さんは、友人の調理人らに会員制交流サイト(SNS)で呼び掛けた。神戸と東京でそば店など3店を営む後藤雄一さん(49)が応じた。どの店も売り上げは激減するが、「持て余す時間を子どもたちに使える素晴らしい企画」と話す。

 教室を終えると、母親らがSNSで料理の写真や味を自慢する子どもの姿などを投稿。後藤さんや菅さんは「やって良かった」「またやってみたい」と話す。

 取り組みを知った県内外のフランス料理店や居酒屋なども連携し、リゾットやマグロの漬け丼づくりのオンライン教室も開く。西原さんは「感染の広がりや休校期間にもよるが、今後もオンライン教室を継続していきたい」としている。

 オンライン料理講習会の参加費は1組千円(食材費は除く)。神戸親子遊び推進協会TEL078・582・1372

 

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