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商業施設の休業などを受け、行き場を失った鉢物のカーネーション=神戸市西区伊川谷町上脇
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商業施設の休業などを受け、行き場を失った鉢物のカーネーション=神戸市西区伊川谷町上脇

 新型コロナウイルスの感染拡大が、5月10日の「母の日」商戦の“主役”にも影を落としている。関西有数のカーネーションの産地・神戸市西区では商業施設の営業自粛で注文が減少。花農家は「花屋や直売所で花を購入し、産地を支えてほしい」と訴える。

 「つぼみがふくらんでいる。開花の前に売り先を見つけないと」

 同市西区伊川谷町上脇で父の代から花農家を営む三浦崇明さん(43)は、ビニールハウスに並ぶカーネーションの苗を前にため息をついた。

 約1万4千株。いつもなら大半の売り先が決まっているが、今年は例年の2割ほどにとどまる。

 三浦さんが栽培するのは他の品種と寄せ植えにする加工用。単品での出荷を想定していないため、ネット通販もできる切り花などに比べ、売り先が限定されるという。卸売会社の需要予測に基づいて栽培数を決めたが、注文の多くがキャンセルされた。

 「母の日は年に1度の書き入れ時。ダメージは大きい」と三浦さん。広島や愛知などの市場へ出荷を模索しているという。

 花卉(かき)卸売会社のJF兵庫県生花(同市東灘区)によると、生花店や園芸店の営業自粛もあり、花相場は品種を問わず低調という。「母の日需要に期待したいが、厳しい。人が密集するため、大規模な販売促進イベントも打てない」と悩む。

 地元のJA兵庫六甲も「売り先がなく、花を廃棄せざるを得ない農家もいる」と危機感を共有。直売所で特定の商品を購入した客に花の割引券を渡すなど、消費拡大の知恵を絞る。

■防げ「フラワーロス」支援の輪

 新型コロナウイルスの感染拡大で多くのイベントが中止され、苦境にあえぐ花業界。花の廃棄「フラワーロス」を減らそうと、さまざまな企業が販促活動に乗り出している。

 政府が発案した大型連休中の「オンライン帰省」を受け、家に帰る代わりに花を贈る「♯(ハッシュタグ)花で帰省しよう」プロジェクトが始動。東京のイベント会社などが中心になり、全国の生花店を紹介する特設サイトを立ち上げた。

 また、オーダーメードで花を依頼できるオンラインサービスの運営会社「Sakaseru(サカセル)」(東京)は4月下旬、「♯おうち花見」と題したクラウドファンディングを募集。「生産者や花屋の損失を穴埋めしたい」との呼び掛けに、126人から目標の5倍となる約150万円が集まった。

 参加者には見返りとして、行き場を失った花で作ったアレンジメントフラワーを贈るという。同社は「花業界の苦しい状況に共感し、支援の輪が広がっている」と話す。(伊田雄馬)

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