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自宅療養で常時呼吸管理を要する障害者。家族全員が感染への不安に包まれる=神戸市内(家族提供)
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自宅療養で常時呼吸管理を要する障害者。家族全員が感染への不安に包まれる=神戸市内(家族提供)
マスクを着けていないダウン症児。口元を覆われるのがどうしても不快だという=神戸市内
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マスクを着けていないダウン症児。口元を覆われるのがどうしても不快だという=神戸市内

 新型コロナウイルスの感染拡大で、基礎疾患がある障害者や家族らが不安を募らせている。本人が感染すれば重症化のリスクがあり、家族が感染すれば介助者がいなくなる恐れがある。障害者の中には、たんの吸引や人工呼吸器などの医療措置を常に必要とする人がいる。第2波の懸案もあり、不安は尽きない。(佐藤健介)

■コロナ、家族感染なら誰が介助…

 障害者家庭で感染者が出た場合の対応を巡っては、厚生労働省が4月、在宅生活を維持できるよう、親類宅への一時転居や訪問ヘルパーの利用を検討することを要請。これに対し、障害者の親らは「本人の特性を熟知する家族でないと対応できない」と戸惑う。

 全身の筋力が弱まる難病の女性(32)=神戸市中央区=は人工呼吸器のチューブを入れた気管切開部から空気が漏れないよう、母親が首にガーゼを巻いている。「巻き方や重ね方にこつがある。交換は簡単ではない」と話す。

 コミュニケーション方法も特殊だ。ブザーを押した回数と仮名表を照らし合わせるなどして会話する。「慣れた人でないと介護できない」と懸念する。

 利用するショートステイ施設に人工呼吸器の管理ができる看護師がおり、「万が一のときは預かってほしい。でも、施設で感染を広げてしまうことにならないか」と頭を抱える。

 知能や運動能力が後退する難病の女性(27)=同市須磨区=は、自分で体が動かせず、たんの吸引や酸素吸入が欠かせない。たんの絡む音を聞き分け、吸引するタイミングを計るのは両親でないと難しい。

 両親は共働き。通勤中や職場で感染の可能性がある。母親は「家庭内感染を防ぐのは不可能。家族の誰かが感染し、隔離でばらばらになれば命を落とすしかないのか…」と嘆く。

 小学生の長男がダウン症の主婦(46)=同市垂水区=は「感染して親と離れ離れになれば、この子はどうなるか想像もできない」と困惑する。

 長男は口に物を頻繁に入れるため、感染リスクがつきまとう。のみ込む筋力も弱い。「食べ物の刻み方など注意点が多い。親戚や他人に世話を頼めない」

 危機感を募らせるのは、障害者の地域交流に取り組むNPO法人・ほっとぽっと(同市長田区)理事長の森岡千代さん(70)だ。

 同法人で働く障害者の家族はきょうだいが発熱した際、ヘルパーの訪問サービスを断られた。感染の有無を急いで確認したかったが、保健所にPCR検査も断られたという。

 「仲間からは、家族全員が共倒れするしかないという声が上がっている。親身に相談に応じてくれる態勢を望みたい」と訴える。

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