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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、各地の社会福祉協議会(社協)が最大20万円を無利子で融資する「緊急小口資金」の申請が急増している。厚生労働省が特例として低所得者限定から個人事業主らへ対象を広げて以降、今月9日までの貸付件数は過去最多の16万件超に。当面の資金のやりくりに悩む人が駆け込んでいるとみられ、兵庫県内の市区町の社協は窓口の「3密」を避けるため、コールセンターの利用や郵送による申請を呼び掛けている。(竹本拓也)

 緊急小口資金は、平時の生活困窮者支援のため、社協が融資する「生活福祉資金貸付制度」の一つ。審査に通れば1週間程度で入金される。

 コロナ禍の特例措置で、対象はフリーランスを含む個人事業主などへ拡大された。失業や休業で家計が苦しくなった場合、最大20万円を保証人なしで借りられる。返済開始までの据え置き期間は2カ月以内から1年以内に、償還期限は1年以内から2年以内に延びた。主に失業者向けの「総合支援資金」と合わせると最大80万円の融資が受けられ、収入減の状況によっては返済が免除される。

 全国社協のまとめでは、特例貸し付けが始まった3月25日~5月9日の緊急小口資金の申請件数は全国で18万6862件。うち16万59件に計約270億2261万円を融資した。一方、総合支援資金の融資件数は7672件(計約40億3100万円)で緊急小口資金と比べて少ないが、担当者は「個人事業主などからの相談が急増している」と話す。

 兵庫県内の市区町の社協からは「阪神・淡路大震災後とも比べものにならないほどの繁忙」と声が上がる。県社協によると、緊急小口資金の申請は県全体で年150件程度だが、3月25日から今月12日までの1カ月半余りで1万2907件に達した。災害と異なり、事態が全国に及んでいるため県外の社協からの応援はなく、別の部署の職員や派遣職員を総動員して相談や送金業務に当たっているという。4月末からは、近畿労働金庫が郵送分に限り申請を取り次いでいる。

 神戸市中央区社協の窓口を訪ねた同区の飲食店業の男性(68)は、昨年10月に神戸・三宮で飲食店を開いたばかりだったが、休業に伴う家賃と光熱費の支払いが苦しいという。男性は「社協に来るのは生まれて初めて。緊急事態宣言の解除後すぐに日常が戻るとは思えないので、非常に助かる」と話した。厚労省の相談コールセンターTEL0120・46・1999

■持ち家世帯に追加策必要

【生活困窮者支援に詳しい菅野拓・人と防災未来センターリサーチフェローの話】平時から備わる社会保障制度の要件を特例的に緩和し、困った人を広く支えるという政府の動きは評価できる。家賃の支払いが難しくなった人に相当額を支給する「住宅確保給付金」も対象が拡大されている。

 ただ、持ち家世帯についてはいまだ支援が薄い。家計に占める割合が高い住宅ローンの返済繰り延べや利子補給などの追加措置が望まれる。大規模災害時に適用されてきた「みなし失業」のような、労働者への直接給付の仕組みも必要だ。

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