絶滅危惧種クリンソウの群生が、兵庫県宍粟市千種町のちくさ湿原で見頃を迎えた。紫色の花が、地表をじゅうたんのように覆っている。
サクラソウ科の多年草で、兵庫県版レッドデータブックは絶滅の危険が増大しているBランクに指定。同湿原では2012年、住民が「クリンソウを守る会」を結成し、約2キロの遊歩道を設けるなど保護を進めたところ、約15ヘクタールに推計40万株が群生するまでになった。
今年はコロナ禍のため、開花に合わせたイベントを中止。緊急事態宣言の解除後は遊歩道を開放している。見頃は6月上旬まで。千種市民局TEL0790・76・2210
(小林良多)