新型コロナウイルスの感染拡大で各地の花火大会が中止になる中、全国の花火業者約160社が1日夜、各地で一斉に花火を打ち上げて終息を願った。観客の密集を避けるため、事前には場所を公表しないシークレット方式で開催。兵庫県内ではたつの市のゴルフ場で75発が夜空を焦がした。
東京・隅田川の花火が、悪疫退散祈願に起源を持つことにちなんだ。たつの市の花火は三光煙火製造所(兵庫県姫路市)とD-JK(同県宍粟市)が2社合同で製作し、花火玉には筆で「打倒コロナ」などと書き込んだ。青いスターマインには医療従事者への感謝を込めた。
三光煙火は今年、県内外で70カ所の大会を担当する予定だったが、既に9割以上が中止に。同社の三木章稔専務(35)は「先が見えない不安を花火で吹き飛ばしたい。偶然通り掛かった人や写真を見た人が少しでも笑顔になってくれれば」と話した。(直江 純)
【記事特集リンク】新型コロナウイルス