総合 総合 sougou

  • 印刷
テナントを募集しているタピオカ店の跡地=神戸市中央区
拡大
テナントを募集しているタピオカ店の跡地=神戸市中央区
タピオカ店が建ち並ぶ高架下商店街で廃業した店(右端)=9日午前、神戸市中央区(撮影・鈴木雅之)
拡大
タピオカ店が建ち並ぶ高架下商店街で廃業した店(右端)=9日午前、神戸市中央区(撮影・鈴木雅之)
休日に長蛇の列ができた昨夏のタピオカドリンク専門店=2019年7月、神戸市中央区東川崎町1
拡大
休日に長蛇の列ができた昨夏のタピオカドリンク専門店=2019年7月、神戸市中央区東川崎町1

 インスタ映えを求める女子中高生らを中心に2019年、爆発的に流行したタピオカドリンク。あれから1年。ブームが下火になった神戸の街で、専門店の廃業が相次いでいる。三宮付近では、昨年以降にできた店の半数が店を閉じた。競合店の増加や需要の低下に加え、新型コロナウイルスの影響で繁華街の人出が減ったことが要因とみられる。林立したタピオカ店の「今」を探った。

 「テナント募集」

 JR元町駅から歩いて数分の道路沿いに昨年5月、オープンしたタピオカ店。店先に下りたシャッターに張り紙がしてあった。

 駅周辺には昨春以降、数十メートルおきにタピオカ店ができ、夏には行列ができた。グルメサイトなどを参考に近くの店を訪ね歩くと、30店のうち営業していたのは16店。残る14店は張り紙や会員制交流サイト(SNS)の公式アカウントなどで廃業が確認できた。

 中でも店が密集し「タピオカ通り」とも称されるのが、JR三ノ宮駅と元町駅を結ぶ約400メートルの高架下商店街「ピアザ神戸」。現在は6店が営業しているが、多い時は倍ほどの店が入っていたという。

 「昨年の秋以降にできた店は、常連をつかめずにコロナ禍を乗り切れなかったところが多い」

 昨年7月にオープンし、現在も営業する「Colon茶」の店長、長田匡文さん(23)はそう話す。長田さんによると夏以降、ブームが落ち着き、気温が下がって飲料の需要が落ちたことから売り上げは減少傾向に。ようやく気温が上がった春に新型コロナが流行した。「人通りが明らかに減った。アルバイトに休んでもらい、人件費を減らしてなんとか店を維持した」と振り返る。

 売り上げを支えたのは宅配サービス。「1日20~30件の注文があった。緊急事態宣言が解除された現在は、店頭での売り上げも回復基調です」と説明する。

 一方、同じピアザ神戸にある「サンタピ」は今年3月に閉店。経営する男性は「新型コロナで人通りが減ったのが痛かった」と語る。昨年9月のオープン後、2カ月間は黒字だったが、その後は赤字に苦しんだ。

 「半径300メートル以内に20店舗ほどが出店し、明らかに過当競争だった。これ以上店を開けても、採算が取れないと判断した」という。(伊田雄馬)

     ◇     ◇

■多売できないと「もろい」、跡地はどうなる?

 爆発的なブームとなったタピオカドリンクは「タピる」が流行語大賞のトップテンにも選ばれるなど名実ともに2019年を象徴する食べ物となった。

 昨年11月、「タピオカミルクティーの経済学~スイーツのイノベーション効果~」と題したリポートを発表した第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生さんは「タピオカ店は薄利多売のビジネスモデルだけに、新型コロナウイルスで人通りが減って『多売』ができなくなるともろい」と解説する。

 今後、街に人が戻れば閉店したタピオカ店の跡地に新たなスイーツ店が増える可能性が高いという。

 「はやりに敏感で、SNSによる発信力もある女子中高生をターゲットにした新たな商品が生み出されるのでは」と予測する。

【記事特集リンク】新型コロナウイルス

総合の最新
もっと見る

天気(5月15日)

  • 25℃
  • 19℃
  • 70%

  • 29℃
  • 16℃
  • 60%

  • 27℃
  • 19℃
  • 50%

  • 29℃
  • 18℃
  • 60%

お知らせ