2020/6/11 11:35
神出学園創立２０周年の年に神戸新聞社会賞を受け、スタッフに囲まれる小林剛さん＝２０１４年４月、神戸市西区神出町
のどかな田園地帯にある神出学園（神戸市西区）を訪ねると、小林剛学園長はいつも穏やかな表情で迎えてくれた。その人柄が、人間関係や受験で傷ついた思春期の心にこびりつく猜疑（さいぎ）心を氷解させた。学園長の部屋は夜遅くまで明かりがともっていた。子どもらの悩みと真剣に向き合い、耳を傾ける姿が忘れられない。
原点は北海道の水産高校で教諭を務めた時代にある。全校生の１割が中退していた。不登校が原因になるケースも多かった。まだ当直勤務が残っており、悩みを抱える生徒は小林さんの当直日を調べて訪ねた。
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