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民間初の理事長に就任し、抱負を語る藤浪芳子さん=神戸市中央区
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民間初の理事長に就任し、抱負を語る藤浪芳子さん=神戸市中央区

 国際交流や留学生支援に取り組む神戸市の外郭団体「神戸国際協力交流センター」(神戸市中央区)の理事長に、昭和精機(神戸市西区)会長の藤浪芳子さん(73)が就任した。前任の矢田立郎前市長(80)の退任を受け、民間から初の登用となった。藤浪さんは「神戸で暮らす外国人が本当に困っている問題に耳を傾け、具体的な施策につなげたい」と抱負を語る。(石沢菜々子)

 同センターは1993年設立。初代理事長は故笹山幸俊元市長で、矢田氏は市長だった2006年に就任した。2代にわたり、歴代市長が務めてきた。

 今回、藤浪さんに白羽の矢が立ったのは、国際交流への知見が深く、在住外国人への日本語教育の強化を期待されているためだ。

 藤浪さんは34歳のとき、専業主婦から、父親が創業した電子制御機器メーカー社長に転身。2人の子どもを育てながら、下請けからの脱却に成功。中国など海外との取引を増やし、会社を成長に導いてきた。県の経済ミッション参加や留学生支援などの経験もある。

 今年4月、同センター理事長に就任。新型コロナウイルスへの対応では、母国に帰国できずアルバイトもなく、生活に困窮する留学生らの現状を踏まえた施策を、同センターが市に提案。留学生向けに有償ボランティア活動の機会を提供する施策につながった。

 力を入れる日本語学習では、新型コロナの影響で対面方式の講義が難しくなったことを受け、オンライン授業への移行に取り組む。「子どもを預けて出掛けるのが難しかった子育て中の外国人女性らも参加しやすくなる」と前向きだ。

 同センターでは、日本語講師を希望するボランティア700人以上が登録するが、実働は250人程度。人材活用も課題だ。

 藤浪さんは「日本語がうまく話せないために帰国せざるを得ない人がいる。ウェブも含め、習得に有効な方法を取り入れていきたい」と話す。

 

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