兵庫県監査委員は、県民局や県立高校、警察署など県の235機関を対象とした監査結果を公表した。41機関で、不適切な収入事務など計90項目を指摘した。
定期監査のうち、昨年12月2日~今年5月21日の実施分を報告書としてまとめた。指摘項目の内訳は、財産管理38項目▽収入関連27項目▽支出関連8項目-など。財産管理では、公用車の損傷の指摘が多く、25機関計80台に上った。
県広域防災センターでは、100万円を超える業務委託は本来競争入札で契約する必要があるのに、100万円以下の業務3件に分割して随意契約したケースがあった。県立農林水産技術総合センターでは、広報用に制作を委託した動画31本のうち9本が動画共有サイトで一般公開されておらず、情報発信の目的を果たしていなかった。
但馬県民局が推進した2018年度の美化活動「クリーン但馬10万人大作戦」では、委託契約に定められた実績報告書の提出がなく、県による実績確認もなかった。これに絡み、受託団体の会計事務担当職員による着服も発覚した。(竹本拓也)