神戸市や民間企業でつくる神戸観光局が、新型コロナウイルスの感染防止策に関する独自のチェックリストを作った。「神戸観光局モデル」として約300の会員企業などに配り、賛同する会員に統一の宣言書を発行する。リストにチェックを入れて「3密」対策などを“見える化”して店頭に掲示。会員が力を合わせて神戸観光の安全・安心をアピールする。
日銀神戸支店の調査では、緊急事態宣言中の外出自粛要請などで、4月の市内10ホテルの平均稼働率は11・6%(前年同月比69・3ポイント減)まで落ち込んだ。同局によると、観光施設も「北野工房のまち」(同市中央区)の3月入館者数が前年比8割以上の大幅減に。宣言解除後も客足は戻っていないという。
「ウィズ・コロナ」(コロナとの共存)による新しい生活様式の一環として、観光にも感染症対策が求められている。ホテル・旅館などは業界指針に沿って対策する一方、今回のチェックリスト作成でさらに地域単位の統一モデルを設け、利用者に分かりやすく安心してもらうのが狙い。
リストは施設利用時の安全性を示す10項目。消毒液の設置や入館時の検温、非接触のためのキャッシュレス決済の導入など、各施設が行う対策をチェックし、宣言書に記載して掲示する。
賛同会員は同局の会員制交流サイト(SNS)でも紹介。会員同士が各施設の感染予防策を学び合う研修も始め、会員の意識向上も図る予定という。(横田良平)
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