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関西広域連合の会合前に談笑する兵庫県の井戸敏三知事(右)と大阪府の吉村洋文知事=4月8日、兵庫県庁
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関西広域連合の会合前に談笑する兵庫県の井戸敏三知事(右)と大阪府の吉村洋文知事=4月8日、兵庫県庁

 新型コロナウイルスの感染拡大は、住民にどこか縁遠い存在だった都道府県の知事にスポットライトを当てた。新型コロナの特別措置法で休業要請など強い権限が与えられたことが大きいが、危機下の対応を巡り、知事ごとに評価は分かれた。たびたび対比された兵庫県と大阪府の動きを振り返る。(井関 徹)

 「大阪はいつも大げさ」。3月19日夜。会見で兵庫県の井戸敏三知事(74)は不快感を隠さなかった。

 発端はその1時間前。大阪府の吉村洋文知事(45)がテレビ番組で、翌日からの「3連休」に大阪と兵庫の往来自粛を要請。兵庫側には「寝耳に水」だった。

 緊急事態宣言が出ていないこの時点では、法の枠外で私権を制約する吉村知事の決断に、住民の間で「唐突」との反応も目立った。後に府の専門家会議も「多分、効果はなかった」としたが、両知事を取り巻く世論は大きく変化していく。

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 2週間後の4月2日、井戸知事は休校中の県立学校を同8日に再開すると公表。だが大阪府が同じ日に休校延長を決めると、県の公式ツイッターに批判が殺到する。井戸知事に翻意を求める署名活動がネット上で展開され、直訴する阪神間の市長も。わずか4日で方針転換を余儀なくされた。

 井戸知事は「(抗議が)判断に影響したわけではない」としたが、県教育委員会の幹部は「批判を無視できなかった」とする。

 兵庫の感染者は福祉施設などのクラスター(感染者集団)が中心だったが、タレントの志村けんさんの急逝などで、府県を超え危機感が急激に高まっていた。

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 吉村知事にも変化があった。3月に8回だったテレビ出演が4月は23回、5月は31回に。片や井戸知事の出演は4~5月に12回。記者会見は4月だけで20回以上に及んだが、ある県議は「しっかり対策は行っているのに伝わっていない」と歯ぎしりする。自分の言葉で共感を広げる吉村知事と比べ、元官僚の井戸知事の難解な語り口も挙げ「ネット上の批判を知っているのだろうか」と懸念する。

 「吉村寝ろ」-。メディアに連日登場する吉村知事の姿に、会員制交流サイト(SNS)ではこんな言葉が飛び交い、対して「井戸起きろ」なる酷評も。3月末に約30万人だった吉村知事のツイッターのフォロワーは100万人を超えた。

 地方自治の現場に押し寄せる「ネット世論」の波。県幹部は複雑な思いを口にする。「首長の行政現場での取り組みより、政治家としての振る舞いが見られている」

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