阪急電鉄神戸三宮駅のビル建て替え工事の現場に、大きなアーチ形の窓と円筒形の外壁が姿を現した。旧駅ビルのデザインを受け継いでいる低層部の外観工事が完成、工事用のシートが取り払われ、阪神・淡路大震災で倒壊した三宮の代表的建築が25年ぶりに「復活」した。アーチの上には駅名の看板も取り付けられている。
同電鉄によると、旧駅ビル「神戸阪急ビル東館」は1936(昭和11)年に完成。2連のアーチの一つに電車が出入りし、円筒形の屋上には照明塔があるモダンな建物として知られていた。震災で倒壊後、2016年までは仮設ビルで営業を続けていた。
新ビルは来年春に完成予定で地下3階、地上29階建ての高さ約120メートル。同社は「震災前と同じように街のシンボルとして親しまれる建物にしたい」としている。(後藤亮平)