兵庫、愛知の両県公安委員会は22日、特定抗争指定暴力団の活動を厳しく制限する「警戒区域」を拡大するための手続きとして、神戸山口組側と山口組側への意見聴取を始めた。兵庫では南あわじ市が、愛知ではあま市が7月上旬にも同区域に追加される見通し。
両組織による抗争事件が相次いだことを受け、兵庫など6府県の公安委は1月、両組織を特定抗争指定暴力団に指定。警戒区域内でのおおむね5人以上での集合や組事務所の使用などを禁じている。
捜査関係者によると、兵庫ではその後、神戸山口組幹部の関係先が南あわじ市で新たに確認され、愛知でも、山口組幹部らがあま市の傘下組織事務所に立ち寄っていたことが分かった。
兵庫県公安委は22日、神戸山口組側から意見を聴く場を神戸市中央区の県警本部内に開設。組関係者は欠席したが、追加の手続きに支障はない。23日には山口組側からも意見を聴く。
岡山市で5月、神戸山口組系組幹部が山口組系組幹部に銃撃された事件を受け、岡山、鳥取、島根、愛媛の各県公安委も両組織を特定抗争指定暴力団に指定する方針。