夏本番を前に、兵庫県宝塚市境野の「つりしのぶ園」では、軒先などにつるして涼感を楽しむ「つりしのぶ」が出荷のピークを迎えている。8月中旬までにおよそ7千個が全国の花市場に送られる。
江戸時代から続くとされる園芸品。球状の土の中にシダの一種「シノブ」の苗を植え込み、屋外などにつるしながら水やりや草引きをして1年半以上育てる。
同園では、直径6~80センチのつりしのぶを計約5千平方メートルの敷地で栽培。梅雨の合間の柔らかな日差しを受け、土の中からは青々とした葉が幾つものぞいている。
新型コロナウイルスが影を落とす今年の夏。園主の市原誠さん(74)は「玉型は仏教の世界では病魔を払う縁起の良い形とされる。自宅にいながらでも風情を楽しんでほしい」と話している。商品は約1500円から。つりしのぶ園TEL090・6977・7608
(風斗雅博)









