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神戸市内最大量の下水を扱う東灘処理場。水色の建物で、研究のために下水を冷凍保管している=神戸市東灘区(同市提供)
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神戸市内最大量の下水を扱う東灘処理場。水色の建物で、研究のために下水を冷凍保管している=神戸市東灘区(同市提供)
国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像(同研究所提供)
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国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像(同研究所提供)

 下水から新型コロナウイルスを検出し、感染拡大の兆候を探る研究を兵庫県と神戸市、研究者らが始める。国内外では下水中のウイルス検出に成功し、感染者が増える前に傾向がつかめることが分かっている。下水に含まれるウイルス量の変化を追うことができれば、次の感染拡大を早期に察知することが期待できる。

 日本水環境学会(東京都)によると、感染者の排せつ物にウイルスが含まれていることから、オランダやオーストラリア、フランスなどで調査研究が広がっている。国内でも、同学会に属する大学教授らが約30の自治体に下水提供を呼び掛けている。

 富山県立大と金沢大は3~4月、富山、石川両県の下水処理場で計27の試料を採取。100倍程度に濃縮後、PCR検査を施すと、うち七つのサンプルで陽性が出た。両県で10万人当たりの感染者数が1人以下の時期でも散発的にウイルスが検出された上、感染者数が増える7~10日前には検知されていたという。山梨大と北海道大のチームも山梨県でウイルスを検出した。

 兵庫県内での調査は、金沢大、富山県立大、京都大が実施。県は武庫川上流浄化センター(神戸市北区)と武庫川下流浄化センター(尼崎市)、神戸市は東灘処理場(神戸市東灘区)の下水を提供する。

 同市は5月から同処理場に流入してきた処理前の水と、処理を終え海に放出する直前の水を毎週各300ミリリットルを収集し、冷凍保管している。順次、大学側に提供していくという。

 技術が確立されれば、感染把握が難しい無症状患者の察知も期待される。兵庫県の下水で研究に取り組む金沢大の本多了准教授(42)=環境微生物学=は「すぐに実用化は難しいが、ウイルス検出手法の信頼度を高め、感染を早期につかむ方法として自治体に提案できれば」と話している。(初鹿野俊)

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