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兵庫県但馬地域の氷ノ山周辺で確認されたニホンイヌワシのひな(伊藤浩士さん撮影)
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兵庫県但馬地域の氷ノ山周辺で確認されたニホンイヌワシのひな(伊藤浩士さん撮影)
餌のヘビを運ぶニホンイヌワシ(三谷康則さん撮影)
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餌のヘビを運ぶニホンイヌワシ(三谷康則さん撮影)
2006年1月に朝来市内で確認されたイヌワシ
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2006年1月に朝来市内で確認されたイヌワシ
2002年9月に兵庫県美方郡で確認したイヌワシ(幼鳥)
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2002年9月に兵庫県美方郡で確認したイヌワシ(幼鳥)

 兵庫県立人と自然の博物館(三田市弥生が丘6)は3日、但馬地域の氷ノ山周辺で、絶滅危惧種に指定されている大型猛禽類のニホンイヌワシ(国の天然記念物)の繁殖を確認した、と発表した。県内での繁殖確認は16年ぶり。里山が荒れて餌となる小動物が減り、近年イヌワシの個体数は全国的に激減。県内での生息数は9羽だが、つがいは2ペアしか確認されておらず、研究者らは「絶滅する可能性があった。明るいニュース」と喜んだ。

 繁殖の兆候を発見したのは、半世紀にわたって但馬地域でニホンイヌワシを観察してきた三谷康則さん(72)=姫路市夢前町。餌のアオダイショウを運ぶメスのニホンイヌワシを6月3日に見つけ、同館の布野隆之研究員(43)=鳥類生態学=に連絡。同25日、山あいにある高さ20メートル以上の絶壁のくぼみに3メートルほどの巣を見つけ、その中に1羽のヒナを確認した。

 体長は推定約80センチ。羽を広げれば2メートル弱とみられる。性別は現段階では分からない。三谷さんらによると、発見当時は生後3カ月程度で、そろそろ巣立ちの時期を迎えるという。

 県内では同じエリアで2004年を最後に繁殖は確認されていなかった。しかし、16年にこの周辺を縄張りとするオスのニホンイヌワシが入れ替わり、若返ったことで繁殖の期待が高まっていた。

 布野研究員は「但馬は豪雪地なので、冬場に餌の野ウサギが見つけやすい。地元住民が里山をきちんと管理してきたことで小動物が多く生息し、ニホンイヌワシの視覚的にも捕獲しやすい環境が整った。自然の力、人の力に支えられたからこそ、生息し続けてこられた」と話す。

 同館によると、全国では東北や北陸地方を中心に241のつがいを確認しているが、2000年以降は消息不明が急増し、13年時点で99のつがいの行方が分かっていない。県内では1970年代は15のつがいがいたが、現在は2つがいまで激減している。(斉藤絵美)

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