総合 総合 sougou

  • 印刷
豪雨で氾濫した球磨川の水が押し寄せ、2階の窓から椅子や木材が飛び出した建物と、水に漬かった家財を片付ける家族ら=10日午前9時25分、熊本県八代市
拡大
豪雨で氾濫した球磨川の水が押し寄せ、2階の窓から椅子や木材が飛び出した建物と、水に漬かった家財を片付ける家族ら=10日午前9時25分、熊本県八代市

 熊本県南部などを襲った九州の記録的豪雨を巡って、数々の被災地支援に取り組んできた兵庫県のボランティアが被災地入りできない状況が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大を懸念する被災地が、広くボランティアを募らない方針を掲げているためだ。ただ、広範囲に及ぶ被災地の復旧を家族や近隣住民だけで担うことは難しく、専門家らは「感染防止と被災者支援の両立を考えるべきだ」と訴える。

 「行けるものなら行きたいが…」。神戸市東灘区の男性(76)はもどかしげな表情を浮かべる。昨秋の台風19号で被災した長野県など各地でボランティア活動に関わり、泥にまみれた家具の搬出や家屋の掃除に何度も携わった。「被災でつらい思いをしているはず。家族や近隣住民だけで片付けるのは難しい」と案じる。

 災害時には各地の社会福祉協議会がボランティアセンター(VC)を立ち上げ、登録を受け付ける。ただ今回は、全国社協が感染防止を理由に「被災地域から募集の発信があるまでボランティア活動を目的に被災地に向かわないで」と明確に呼び掛け、被災地の熊本県社協も現時点で募集を県内在住者に限定している。

 「復旧はスピードが大切。早い時期に多くの人手が不可欠だ」と話すのは、ひょうごボランタリープラザの高橋守雄所長(71)。同プラザは5月、VCの補助機能を持つキャンピングカーを導入。車内に貸し出し用のスコップや体温計などを搭載し、コロナ禍の支援に向けて備えるが、出動のめどは立っていない。

 こうした中、「オンライン支援」の動きも。検討するのは、ロックダウン(都市封鎖)した中国・武漢の支援に携わった非政府組織(NGO)「CODE海外災害援助市民センター」(神戸市兵庫区)だ。

 吉椿雅道事務局長(52)は「被災地で支援を考える人々に情報や知恵を共有するのは外部からでもできる。被災地にボランティアが入れる環境をいかにつくり出すかが重要だ」と話す。

 兵庫県立大大学院の室崎益輝(よしてる)教授(防災計画)は、各地で待機するボランティアに向けて、復旧に必要な人数や進捗(しんちょく)状況を被災自治体が定期的に発信する必要性を強調する。「コロナを理由に、手助けが必要な人の支援がおろそかになれば、それこそ“二次災害”だ」(竹本拓也、金 旻革)

総合の最新
もっと見る

天気(8月13日)

  • 33℃
  • 28℃
  • 30%

  • 34℃
  • 25℃
  • 30%

  • 34℃
  • 28℃
  • 20%

  • 35℃
  • 27℃
  • 40%

お知らせ