保護司の活動を通して犯罪の抑制と更生保護に取り組む兵庫県議の伊藤傑氏ら4人の県議と神戸市議の松本周二氏が14日、広汎性発達障害への対応を強化するよう求める要望書を森雅子法相に提出した。
同障害は先天的な脳機能の障害とみられ、他人の感情に対する不理解や、反省、後悔の念の乏しさから犯罪との関連性が指摘されている。
要望書では、加古川刑務所の収容者のうち男性23・3%、女性47・9%に何らかの精神疾患があるとの調査結果を示し、「刑務所への精神科医の配属が課題」などと指摘。刑務所・少年院の収容者や保護観察対象者の障害の有無の確認▽関係職員の理解の促進と対処方法の周知▽精神科医による診断・治療などの充実▽最新の治療法や実践に関する研究-の4項目への対応を求めた。
森法相は「私にとっても以前からの関心事項。要望を踏まえ、しっかりと指示していく」と話した。(西井由比子)
