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ラグビー・ワールドカップ日本大会の観戦で神戸を訪れた松尾諭さん=2019年9月26日、神戸市兵庫区御崎町1
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ラグビー・ワールドカップ日本大会の観戦で神戸を訪れた松尾諭さん=2019年9月26日、神戸市兵庫区御崎町1
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ラグビー・ワールドカップ日本大会の観戦で神戸を訪れた松尾諭さん=2019年9月26日、神戸市兵庫区御崎町1
ラグビー・ワールドカップ日本大会の観戦で神戸を訪れた松尾諭さん=2019年9月26日、神戸市兵庫区御崎町1
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ラグビー・ワールドカップ日本大会の観戦で神戸を訪れた松尾諭さん=2019年9月26日、神戸市兵庫区御崎町1
最終話「武庫川の河川敷で」で使用されたイラスト(文芸春秋提供)
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最終話「武庫川の河川敷で」で使用されたイラスト(文芸春秋提供)
松尾諭さんが手掛けた表紙絵は、自動販売機の下で航空券を拾った場面が題材(文芸春秋提供)
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松尾諭さんが手掛けた表紙絵は、自動販売機の下で航空券を拾った場面が題材(文芸春秋提供)

 兵庫県尼崎市出身の俳優松尾諭さん(44)が、24歳で役者を志して上京した歩みを振り返った自伝風エッセー「拾われた男」(文芸春秋刊)を出版した。自動販売機の下に落ちていた航空券を拾ったら、運よく芸能事務所に所属できたものの、待っていたのは波乱の日々だった-。初の著作は、周囲の人々や家族と紡いだ七転び八起きの人生を軽妙な筆致でつづっている。(金海隆至)

 西宮南高校2年の秋、学校行事で鑑賞した演劇のステージで充実した表情を見せる出演者に感動したことが、役者を志すきっかけとなった。大学中退後に上京。拾った航空券の持ち主が偶然、芸能事務所の女性社長だった縁で事務所預かりの身となり、夢を追うことになる。

 「何のキャリアも美貌もない。あるのは思い切りだけ」の拾われた男が受けるオーディションは落選続き。アルバイトとの両立に鬱屈し、酒量と借金が増えていく。恋心を募らせた女性には振られ、学生時代からの失恋記録はついに13回-と苦難の道が続いた。

 高校時代はラグビー部だった。仲間からは「あいつはすぐに退部する」と言われたが、フォワードとして厳しい練習に耐え、先輩を笑わせる伝統の“一発芸”で培った胆力と突破力が糧となった。

 事務所の先輩女優、井川遥さんの運転手兼付き人に抜てきされて献身的に尽くしたり、将来の妻となる女性を守るためにプロボクサーの元カレと対峙したり、人気紀行番組で訪れたメキシコの港町で巨大イカ漁に奮闘したり…。泣き笑いたっぷりのエピソードは、転がる方向が予測できないラグビーボールのような魅力と面白さにあふれている。

 役者の階段を上り始めた頃、長く音信不通で病に倒れた兄を迎えに米国へと向かう。日本の両親の元へ連れ帰ったのもつかの間、兄は天国へと旅立つ。家族と過ごした西宮市の武庫川周辺を松尾さんが一人で訪れる終盤からは、繊細な素顔もうかがえる。

 288ページ、1650円。17年4月~20年6月に文春オンラインで配信された連載を収録し、表紙絵やイラストも手掛けた。「40歳をすぎて、いろいろなことに挑戦したいと筆を執った。好奇心を持って一歩を踏み出せば、世界が広がる。どこにでもいる男の話と思って読んでもらえたらうれしい」と話している。

【まつお・さとる】1975年、尼崎市生まれ。関西学院大を中退後、アルバイト生活を経て上京し、2000年に映画「忘れられぬ人々」で俳優としてデビューした。出演は映画やテレビドラマ、NHK連続テレビ小説など多数。現在は新国立劇場で26日まで上演中の演劇「願いがかなうぐつぐつカクテル」に出演している。

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