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感染「拡大期1」に警戒レベルが上がったことを受け、会見する兵庫県の井戸敏三知事=29日夕、兵庫県庁(撮影・辰巳直之)
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感染「拡大期1」に警戒レベルが上がったことを受け、会見する兵庫県の井戸敏三知事=29日夕、兵庫県庁(撮影・辰巳直之)

 新型コロナウイルス感染症の警戒レベルが感染「拡大期1」に入ったことを受け、兵庫県は29日、新型コロナに対応する病床数や軽症者らが移る宿泊療養施設の部屋数を、5段階で最高の「拡大期2」を想定した運用に切り替えた。爆発的な増加に備えるとともに、県民の不安感を払拭(ふっしょく)するため、態勢強化を前倒しした形だ。

 県が警戒レベルに合わせて設定した「拡大期1」のシナリオの運用病床は500床だが、同日時点で「拡大期2」の想定を上回る652床を確保。宿泊施設も「拡大期1」を想定した500室を既に準備しており、「拡大期2」に合わせた700室への拡大を図る。県は当初から、感染者は病院か宿泊施設に収容しており、原則として自宅療養させていない。この方針を堅持するためにも、態勢を強化した。

 井戸敏三知事はこの日の会見で、28日までの1週間で、家族と職場での感染者が2割近くを占め、判明した感染経路の中で最多となったと説明。その上で「夜の繁華街や飲酒を伴う飲食店に加え、家庭や職場での感染が増えており、ステージが一段階上がった」との危機感を示した。「拡大期2」に警戒レベルが上がった場合は、入院医療態勢のさらなる強化を検討するという。

 県によると、28日時点の入院患者は148人、宿泊施設利用者は55人で、計約950人分の余裕がある。「第1波」のピークだった4月上旬に10%を超えていた陽性率は、直近2週間は4%台だ。重症者の割合も減っており、県の担当者は「感染者の増加は検査数の拡大の影響がある。医療態勢は逼迫(ひっぱく)した状況ではない」と話す。

 また、感染者の囲い込みを進めるため、医療機関や学校などで陽性者が確認され、クラスター(感染者集団)が懸念される場合は、濃厚接触者以外も広く検査対象とすることを対処方針に盛り込んだ。(藤井伸哉)

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