来年夏に予定される兵庫県知事選を巡り、県議会の最大会派自民党は19日、次期知事選で支援する候補者を決める検討組織を24日にも設置する方針を固めた。井戸敏三知事(75)は去就を明言していないが、今期限りでの退任の可能性を示唆しており、後継の「有力候補」とされる金沢和夫副知事(64)を軸に、あらゆる可能性を考慮した本格的な検討が始まる。
自民会派は知事の任期が残り2年を切った昨夏以降、水面下で候補者の模索を開始。井戸知事が年齢などを理由に任期満了での退任を周囲にほのめかし、仮に新人候補を推すなら早めの準備が必要と判断した。
昨年末以降、会派内では金沢副知事を推す方向で進みつつあったが、その後、新型コロナウイルスの感染が拡大。日本維新の会副代表の吉村洋文・大阪府知事(45)がコロナ対応で存在感を増すと、維新の県知事選参戦を警戒し「勝てる候補が必要」との声もある。
自民会派の検討組織では5期目の井戸県政を検証した上で、次期県政の課題を整理。これを受けて、次期知事選で支援する候補者を絞り込むとみられる。最終的に数カ月を要するとの見方もある。
自民と同じく知事与党である県議会会派のひょうご県民連合と公明党・県民会議も今後、同様の検証組織を設ける予定にしている。
井戸知事は前回知事選で多選批判を受けながらも自民、公明、旧民進、社民の県組織の支援を受けて組織戦を展開。県政史上最多の5選を果たし、歴代知事の在任期間の最長を更新する20年目に入った。
一方、前回選で対立候補を擁立した、県労働組合総連合(兵庫労連)や共産党県委員会などから成る「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」は、次期知事選でも候補者の擁立に向けて検討をしている。(井関 徹)
 
       
					 2020/8/20 07:00
2020/8/20 07:00

 
											



 

 
 
 
 





