安倍晋三首相の突然の辞意表明に、兵庫県関係の国会議員、地方議員にも驚きが広がった。
首相側近の西村康稔経済再生担当相(自民、衆院兵庫9区)は「この何日かお会いした際、(明治期の外相の)小村寿太郎など歴史の話が弾み、元気になられたと感じていた。驚いたし残念だ」。党総裁選への立候補も取り沙汰されるが「現時点では何も考えていない」とした。
谷公一衆院議員(自民、兵庫5区)は「苦渋の選択だろう」と思いやり、総裁選については「速やかに決めなければならないが、多くの声を反映させるべきだ」と指摘した。
渡海紀三朗衆院議員(自民、兵庫10区)は「安全保障や外交のプラス面だけでなく、政治への信頼が揺らいだ面もあった」と振り返り、「新政権はもう少し謙虚に国民の声に耳を傾けなければ」と課題を挙げた。
自民党兵庫県連幹事長の石川憲幸県議は、次期政権について「コロナで疲弊する地方の声を受けとめてもらいたい」と注文した。
連立を組む公明党の中野洋昌衆院議員(兵庫8区)は「働き方改革など生活課題に正面から取り組んだからこそ長期政権を築けた」と評価し、「コロナ対策で空白を生んではいけない」と表情を引き締めた。
野党関係者からは次期政権への注文が相次いだ。立憲民主党の桜井周衆院議員(比例近畿)は「コロナ対策は一刻の猶予も許されない。新政権が早く国会審議に応じるよう求めていきたい」。国民民主党兵庫県連代表の向山好一県議は「森友・加計学園や桜を見る会の問題などで、国民への説明責任はまだ果たされていない」と訴えた。
日本維新の会の片山大介参院議員(兵庫選挙区)は「功罪あったが、環太平洋連携協定(TPP)や安保問題、五輪パラ招致など功の方が多かった。次の総理は、ものすごく手腕を問われるだろう」と話した。
共産党兵庫県委員会の松田隆彦委員長は「政治を私物化し立憲主義を破壊した」と政権を批判し、次期衆院選で野党共闘を目指す姿勢を示した。









